こうした基本の知識を把握したあとで、第3ステップの「AI企画力を磨く」へと進む。AIに何をさせるかを考えていく部分で、ここに文系人材のビジネスでの経験や知識が生かされる。ビジネスで起こしたい変化を考え、そこにAIのタイプを組み合わせる。そんなアイデアの種を解像度を上げて、実行可能なAI企画に練り上げていく。「ポイントは、AIを過大評価も過小評価もしないこと」といった注意点や、企画の解像度を上げる思考法のツールなどが示される。
総仕上げの第4ステップ「AI事例をトコトン知る」では、様々な業界のAI導入事例が45例にわたって1つ2~3ページでコンパクトに紹介されていく。自分の仕事にひき付けてAIを使う企画を考えるときに、格好のヒントになるだろう。
「文系人材というターゲットに刺さったのか、今月の新刊の中では反応がよく、よく売れている」とビジネス書を担当する本店マネジャーの川原敏治さんは話す。
『FACTFULNESS』など19年の話題書が上位に
それでは、先週のベスト5をみておこう。
(1)ドラッカー5つの質問 | 山下淳一郎著(あさ出版) |
(2)FACTFULNESS | H・ロスリングほか著(日経BP) |
(3)会社四季報 業界地図 2020年版 | 東洋経済新報社編(東洋経済新報社) |
(4)2030年の世界地図帳 | 落合陽一著(SBクリエイティブ) |
(5)20代女子投資家が伝える誰も教えてくれなかったお金の話 | 奈湖ともこ著(プラチナ出版) |
(八重洲ブックセンター本店、2020年1月12~18日)
1位と5位は店内で開いたイベントで売り上げを伸ばした。店頭の実売では2位に入った『FACTFULNESS』がトップの売れ行き。19年のベストセラーとして改めて紹介される機会が増えたことで買い逃していた人たちが反応したようだ。3位に業界研究本、4位には19年11月刊の人気の著者、落合陽一氏による未来予測本が入った。紹介した実践的AI本は、10位だった。
(水柿武志)