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1階入り口のメインの平台に4列で展示する(八重洲ブックセンター本店)

1階入り口のメインの平台に4列で展示する(八重洲ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセンター本店だ。今月の新刊もだいぶ出そろってきて、店頭はにぎわっているようにも見えるが、初速の勢いは予想外に鈍く、19年後半の売れ筋がビジネス書全般の売れ行きを支えている状況だ。そんな中、書店員が注目するのは、人工知能(AI)を使いこなす文系人材になる基礎知識や考え方をまとめた本だった。

AIをどう使いこなすか

その本は野口竜司『文系AI人材になる』(東洋経済新報社)。著者の野口氏はデジタルマーケティング支援系のスタートアップ企業で長くAI活用の推進や人材育成に取り組み、19年からZOZOの関連会社で、AIビジネスの推進役を務める。自らも文系出身でAI推進プロジェクトを数多く手掛けてきた立場から、文系AI人材の必要性と、そうした人材になるために必要な知識をわかりやすく説いたのがこの本だ。

「AI技術が一般化し誰もがAIを気軽に扱えるようになった今、『AIをどう作るか?』よりも、『AIをどう使いこなすのか?』のほうが大きな課題になりつつあります」と著者はいう。「そこで重要になるのが、ビジネスの現場も知っている文系AI人材なのです」。これが本書の立ち位置だ。

AIに仕事を奪われるというようなマイナスの受け止め方が日本では強いが、むしろ新たにAIに関連した仕事がどんどん生まれてくるのがこれからの状況だと著者はいう。文系の人材が活躍できる仕事を列挙したあとで、文系AI人材になるための4つのステップを示していく。

8タイプの分類を丸暗記せよ

最初のステップは「AIのキホンは丸暗記で済ます」。これに第2ステップ「AIの作り方をザックリ理解する」が続く。極力専門用語を使わず、プログラミングや統計・数理的なことの中身に触れないという方針で説明されるAIの基本とは、AIをタイプ別に分類して覚えておくことだ。「識別系」「予測系」「会話系」「実行系」という機能別4タイプと、「代行型」「拡張型」という役割別2タイプを掛け合わせた8タイプの分類が示され、例えば予測系×拡張型タイプなら、顧客行動予測や需要予測などビッグデータからの大規模予測ができるといった使い道がわかってくる。

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