乳がん検診 高濃度乳房なら40歳以降はエコー検査も女性にとって身近ながん(中)

日経ヘルス

(写真はイメージ=PIXTA)
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女性のがん患者数1位は乳がんだが、検診などで早期発見できるので、他のがんより“治しやすい”ともいえる。乳腺密度が高い「高濃度乳房(デンスブレスト)」か、40歳以上かどうかで受けるべき検診内容が変わる。

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乳がんが増える40歳以降は、定期的に乳がん検診を受けたい。代表的なのは乳房を挟んでレントゲン撮影をするマンモグラフィ検診(以下マンモ)。触ってもわからないような、ごく早期の乳がんも発見できる。ただし、画像では乳腺もがんも白く写るため、乳腺密度が高い「高濃度乳房(デンスブレスト)」だとがんを見分けるのが難しい。

乳腺密度は4タイプに分類され、乳腺が多く脂肪が少ない2タイプが高濃度乳房とされる。「高濃度乳房だと、マンモでがんを見つけにくいだけでなく、乳がんの発症リスクも上がる」と亀田総合病院乳腺科の福間英祐主任部長。アジア人女性はもともと高濃度乳房が多く、「乳腺密度を自動測定する装置を用いた我々の研究では、検診受診者の約8割が該当。閉経後は徐々に乳腺が脂肪に置き換わっていくものの、60代、70代でも6割以上が高濃度乳房だった」と昭和大学医学部乳腺外科の中村清吾教授は説明する。

高濃度乳房の場合は、がんの見逃しを防ぐために、マンモに加えて超音波(エコー)検査を受けたい。併用によって発見率が1.5倍増えると報告されている。「まずは自分が高濃度乳房かどうかを知ることが重要」と中村教授。「検診後、医療機関に問い合わせてみるといい」と福間主任部長も助言する。

(イラスト:進藤やす子、「がんが発生しやすい部位」のデータは全国乳がん患者登録調査報告,第32号.2000より作成)
中村清吾さん
昭和大学医学部(東京都品川区)乳腺外科教授。1982年、千葉大学医学部卒業。専門は乳腺外科。聖路加国際病院ブレストセンター長などを経て、2010年から現職。日本乳癌学会監事、日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)理事長、日本外科学会理事なども務める。
福間英祐さん
亀田総合病院(千葉県鴨川市)乳腺科主任部長。1979年、岩手医科大学卒業。専門は乳腺外科。聖路加国際病院、帝京大学医学部附属溝口病院などを経て、2000年から亀田総合病院で診療。日本乳癌学会専門医・指導医。日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会顧問なども務める。

(ライター 佐田節子、構成 堀田恵美)

[日経ヘルス2019年12月号の記事を再構成]

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