部屋干し・ダニ対策… 布団乾燥機、4年で需要2倍超大河原克行のデータで見るファクト

たとえば、家族4人の場合、寝室から干す場所まで布団を運んで、取り込むのに8往復しなくてはならないが、布団乾燥機であれば、それぞれが別の部屋に寝ていたとしても、寝室から寝室へと本体を3回移動させればすむ。

しかも、天候に左右されずに布団を乾燥し、温められる。ここ数年は、大型台風の襲来や、長雨といった異常気象が増えており、これも天日干しをしにくい状況を生んでいる。

シャープの調査によると、天日干しの不満として、「天候に左右される」が56.6%、「布団が汚れる」が31.8%。「体力的な負担がかかる」が24.1%などとなっている。こうした天日干しに多くあがっている不満を、布団乾燥機が解決できるのだ。

また、昨今では、1人暮らしの増加や、共働きの増加で、昼間に布団を干すことが難しいという家庭も少なくない。これも布団乾燥機の販売増加の理由のひとつになっている。

衣類の乾燥などにも利用

さらに、布団乾燥機の販売増加のもうひとつの理由としてあげられるのが、メーカー各社が、布団乾燥機を複数の用途に使用する提案をはじめたことだ。

具体的には、衣類の部屋干し乾燥のほか、靴、ブーツの乾燥などにも、布団乾燥機が利用できるといった提案を各社が行っている。スキーやゴルフなどで濡れた小物も、きちんと清潔に乾燥してくれる。

衣類の乾燥にも使われるようになった

もともと布団乾燥機は、日照時間が短い冬場に使用されることが多く、年間販売台数の約75%が下期(10月~3月)に販売されている。

だが、生活環境や利用環境の変化、屋外環境や天候の影響、そして、用途の多様化により、布団乾燥機を、年間を通じて利用するという動きが増えている。

ダニ対策は天日干しより上

しかし、「なんといっても、天日干しの方が、気持ちがいい」と思っている人も多いだろう。

実際、前述の調査によると、月1回以上布団を天日干しする人は49.0%と約半数に達している。そして、天日干しをする理由として、71.7%の人が「布団を乾燥させたいから」とし、56.6%の人が「ダニ対策をしたい」ことをあげている。

だが、メーカー側では、こうした天日干しの効果についても疑問を投げかけている。

たとえば、ダニ対策。

熱によるダニ対策では、50℃の温度を20~30分間維持することが必要だが、シャープの調査によると、晴天の猛暑日であっても、布団の表面をムラなく50℃以上で20~30分間維持することは極めて困難だという。天日干しでのダニ対策の効果は、限定的と言わざるを得ない。

だが、布団乾燥機であれば、運転開始後約30~40分で、布団全体が50℃を超え、その後、全体を約60~70℃の温度で安定させられ、ダニ対策には効果的だという。

シャープは、温風とプラズマクラスターでダニのふんや死骸による付着アレル物質の作用を抑えられ、「プラズマクラスターによって、布団や枕についたニオイも消臭できる」とする。

プラズマクラスターイオンでは、加齢臭、汗臭、おねしょ臭、カビ臭の消臭効果が実証されており、その点でも効果がある。

また、日立グローバルライフソリューションズでも、専用のダニ対策コースを使用すれば、約90分でダニ対策は完了。別売のダニ対策専用のデオドラント剤を使用すれば、温風とともに、ハーブの香りを、布団内に広げることができる。

ちなみに、ダニ対策終了後は、死滅したダニやふんなどを取り除くため、布団を掃除機で掃除することを推奨している。

冬は、布団乾燥機が活躍するシーズンだが、よりしっかりとしたダニ対策をしたい場合には、年間を通じて布団乾燥機を使用するのがよさそうだ。

布団乾燥機は機能の進化によって、年間を通じて利用できる家電に変化している。

(ライター 大河原克行)

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