キッズフロアに遊び場充実 新名所「リンクス梅田」

日経クロストレンド

複合商業施設「リンクス梅田」は2019年11月16日に開業。2階の歩行者専用デッキは将来的にグランフロント大阪や阪急大阪梅田駅などともつながる
複合商業施設「リンクス梅田」は2019年11月16日に開業。2階の歩行者専用デッキは将来的にグランフロント大阪や阪急大阪梅田駅などともつながる
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ヨドバシホールディングスが大阪市に開業した初の複合商業施設「LINKS UMEDA(リンクス梅田)」。オープンからわずか10日で来館者数が500万人を突破し、2020年初めまでに1500万人を超える見込みだ。小売り激戦区の中心にありながら、周辺施設と異なる戦略を打ち出し、街全体の回遊性を向上させたことが勝因だ。

都心の一等地にあえて郊外型のテナント集積

リンクス梅田はカメラ・家電量販店の「ヨドバシカメラ マルチメディア梅田」に隣接し、地下1階から8階までの全フロアで連結している。両館合わせた売り場面積は約9万平方メートル。地域内で最大級の商業施設が誕生したことになる。施設コンセプトは、「つながる、ひろがる。ヨドバシカメラ&LINKSが巻き起こす新梅田ライフスタイル革命」。ファッションやインテリア、アミューズメント、食などテナントは約200店。ヨドバシカメラの客層に加え、近隣のオフィスワーカーやファミリー、インバウンド客を狙う。

リンクス梅田館長で、リンクス梅田を運営するヨドバシ建物(東京・新宿)の五鬼上大介氏は、「これまで応えきれていなかった幅広いお客様のニーズを埋めるべくテナントを選んだ。競合するのではなく、独自路線を目指す」と話す。

01年に開業したヨドバシカメラマルチメディア梅田の集客力は年間約5000万人で、単独でも1000億円を稼ぐ好調店だ。リンクス梅田との2館体制での売上高は初年度で1700億円、5年後は2000億円を見込むという。ただ、周辺には阪急うめだ本店、阪神梅田本店、大丸梅田店といった大手百貨店をはじめ、働く女性に人気のファッションビル「ルクア大阪」や大人客の支持率が高い「グランフロント大阪」など、競合店が立ち並ぶ。目標達成までのハードルは予想以上に高いといえるだろう。にもかかわらず、ヨドバシ建物・取締役営業部部長の安藤修一氏は「当店は圧倒的な品ぞろえが強み。取り扱っていない商品がないことが勝因になるはず」と強気の姿勢を見せる。

強気の理由はリンクス梅田館内を一回りするだけで分かる。周辺施設とは明らかに異なるテナント構成と品ぞろえに徹しているからだ。都心の一等地でありながら、あえて郊外型ショッピングモールへの出店がメインだったテナントを集積してこれまで梅田になかったものをそろえ、明確なすみ分けを図ったことが集客増につながっている。

5階には広大なキッズフロアを展開。子供の一時預かりができるプレイルーム「スキッズガーデン」や、多様なゲーム機がそろうアミューズメント施設はイオンファンタジーが運営

週末のファミリー客の取り込み狙う

郊外立地が中心のテナントが目立つリンクス梅田で、とりわけ集客効果を発揮しているのがキッズフロアだ。これまで梅田を敬遠しがちだったファミリー客を取り込むため、ヨドバシカメラの玩具・ホビー売り場と合わせて約9900平方メートルのキッズフロアを配置。さらに1200台を収容する駐車場を設け、「来館が習慣化する店を目指した」(五鬼上氏)。

キッズフロアで約1200平方メートルの面積を占めるアミューズメント施設「モーリーファンタジー」は、イオンファンタジーが運営している。多彩なゲーム機を導入したほか、子供が一人で入場できる遊び場「スキッズガーデン」を併設。子供が遊んでいる間、ゆっくり買い物を楽しみたい親のニーズにも応えた。同フロアにはスイーツ専門店や幼児向けフィットネスクラブ、子供服の「ミキハウス ホットビスケッツ」、100円均一ショップの「ダイソー」も出店。親子が安心して時間を過ごせるフロアを作ったことが、若い母親やファミリー層の注目を集めている。

ほかにも郊外ショッピングモール常連のテナントは多い。パルグループの「チャオパニック ティピー」や、ストライプインターナショナル(岡山市)の「アースミュージック&エコロジー」、アダストリアの「グローバルワーク」といったファッションブランドに加え、Francfranc(フランフラン、東京・渋谷)は新業態「U.F.O.」の2号店を出店。靴の専門店チェーン「ABCマート」はフラッグシップ業態で出店し、郊外店よりワンランク上の品ぞろえで客単価を上げる狙いだ。梅田初出店となるニトリも、若年層まで広げた品ぞろえで、社内トップクラスの売り上げを目指すという。

郊外型ショッピングモールを中心に店舗拡大してきた、パルグループの「チャオパニックティピー」。レディース、メンズ、キッズアパレルと雑貨を展開する
フランフランが展開するエンターテインメント型バラエティーストアの新業態「U.F.O.」。渋谷店に続く2号店。ネイキッドがディレクションしたインスタレーションも楽しめる
梅田初出店の「ニトリ」は売り場面積約2600平方メートルで、新宿店と同じ規模。インテリアのアドバイザーが3Dシミュレーターを使ってトータルコーディネートを提案するサービスも西日本で初めて導入
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