2020/1/20

副業プロボノNGの会社でいかにキャリアをつかむか?

そこでこの連載「公私混同力のススメ」で一貫して提案しているのは、会社員の今のうちに、あえてリスクを取って行動し、積極的に「U」を経験しておこうというものです。チャレンジの方法は様々です。前回前々回紹介したように、会社員のままプロボノ活動をすることで自分の価値を再確認したり、本業で収入を確保しつつネットショップを立ち上げたりというのもよいですが、そもそも会社が副業NGだったり、副業や仕事で培ったスキルを無償で提供する「プロボノ」は「浮気」だ、と捉えている会社もまだ多いのが現実です。また、副業・プロボノという働き方は、今の会社で伸び悩んでいる人にとってはもろ刃の剣です。「会社でも結果を出していないくせに何をバカなことを」「まずは本業を頑張れ」と言われ、評価が下がってしまう可能性も高いですし、会社でリーダーシップをとって仕事のバランスをとることができないうちはどちらも中途半端になる場合があります。

もしも今「将来がなんとなく不安だから」「今の会社で結果を出せていないから」という理由で副業やプロボノを視野に入れているのだとしたら、副業やプロボノで本業への相乗効果を期待することは今の段階では難しいと言わざるを得ません。そんなときは、一度徹底的に、今の会社で、失敗してもいいや!嫌われてもいいや!という覚悟をもって目の前の仕事に取り組んでみませんか? 新しい経験は会社の外に出なくてもできるものです。今いる社内で「手痛い失敗」をするぐらい突き抜けよう!と頑張ってみると、何かが変わるかもしれません。

会社での「しょうがない」を疑え

では、会社内での「手痛い失敗をするくらいのチャレンジ」とは何でしょうか。「言っても無駄だから」とか「そういうものだから」「しょうがない」といって諦めてきたけれど、絶対に会社の未来にとって良いはずだ!とあなたが思う行動を、嫌われる勇気をもって進言し、実行に移すことではないでしょうか。

例えば今まで、言われた通りするだけだった仕事の「そもそも」を見なおして作業効率を上げることだったり、会社の経営方針や経営計画をきちんと読み込み、方針を実践するために自分はどこに注力するかを考え、実行することだったりといったことです。つまり、あなた自身が会社全体の価値を底上げするような行動を、バカにしたり、諦めたりせずに始めてみることです。

「このままではいけない」と思っているのは何も、私たちだけではありません。人工知能(AI)、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)、副業解禁などといった労働環境の変化のため、会社自身も「自分たちが変わらないと後がない!」という危機感にさらされています。

今後一人ひとりの創造性が肝となり、作業ではなくビジョンを描き、実行に移すといったような、経営者的な視点を持つ社員が求められています。だからこそ今後は、会社でリスクを背負い、本気で会社のために発言・行動できる社員が重宝されるようになってきます。命令に黙って従う人間より、多少面倒くさくても、会社が本当に成長するためにはどうしたらいいかを本気で考えて実践する人の意見がないと会社は衰退の一途をたどるからです。

「どうせ言っても無駄だから」と諦めて副業やプロボノに走ろうと思っているのであれば、その前に一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。チャレンジしてみて本当に分かってくれない会社だったら、そのときに初めて、転職や副業、プロボノの道を考えてみても遅くはありません。

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恵まれている会社員の立場を最大限に利用しよう