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キャリアに迷ったら 本業でこそ失敗を恐れずに挑戦

仕事と遊びの境界線をなくす「公私混同力」のススメ(5)

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NIKKEI STYLE

「キャリア迷路」から抜け出すためのコミュニティーを主宰する池田千恵氏は、「副業」が話題になっている今だからこそ、あえて本業で頑張って結果を出す「冒険」が大切と指摘します。なぜ本業での「冒険」がキャリア形成に役立つのか、池田氏が解説します。

失敗した経験がある人ほどあとで「化ける」

先日、ヘッドハンターを職業としている友人に「U理論」という考えを教えてもらいました。U理論とは、マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン校の経営学部上級講師、オットー・シャーマー博士によって提唱された理論だそうです。組織開発のプロセスでは「U」の文字のように、一度底を打って行き詰まり、今までいろいろ得てきた経験を一度ゼロリセットしてから能力を発揮する、ということから「U理論」と呼ぶそうです。

「これから伸びる人の目利き」である彼女によると、順風満帆で苦労なく今まできた人よりも、「転職先で成果を出せなかった」「手がけたプロジェクトが大失敗した」といったように、どこかで一度切羽詰まった経験がある人ほど、あとで結果を出し「化ける」ことが多いそうです。

もともとU理論は組織開発から始まったものだそうですが、彼女の話を聞き、組織開発だけでなく個人のキャリア形成においても当てはまるものだと感じました。今の自分じゃ到底ダメだという「底(U)」を見たからこそ、今までの経験にとらわれない発想や行動力、覚悟が生まれるのでしょう。

「切羽詰まる」経験が人を成長させる

筆者は職業柄、多くのリーダーや成功者と呼ばれる人と話す機会がありますが、「今」だけを切り取ると輝かしい実績を持つ彼らでも、過去に必ずどこかで「袋小路」に入った経験があります。窓際社員になったり、会社が売却され社内風土が激変したり、就職活動に失敗したり、有り金を全部はたき自己破産一歩手前になったり、社運をかけて臨んだプロジェクトが玉砕したり……といったように。

一度手痛い失敗を経験し、「今の自分の延長じゃ無理だ!」と分かったとき、卓越したアイデアが生まれます。今までのやり方に固執せずにゼロベースで、必死でどうしたらいいか考えられるようになりますし、一度失敗したからこそ「こうすれば確実に失敗する」という知見が積み重なり、失敗を繰り返さずに済みます。ダメで惨めな経験をしたからこそ、失敗した人にも優しくなれ、新のリーダーになっていくのでしょう。その結果が今の輝ける実績なのです。

副業プロボノNGの会社でいかにキャリアをつかむか?

そこでこの連載「公私混同力のススメ」で一貫して提案しているのは、会社員の今のうちに、あえてリスクを取って行動し、積極的に「U」を経験しておこうというものです。チャレンジの方法は様々です。前回前々回紹介したように、会社員のままプロボノ活動をすることで自分の価値を再確認したり、本業で収入を確保しつつネットショップを立ち上げたりというのもよいですが、そもそも会社が副業NGだったり、副業や仕事で培ったスキルを無償で提供する「プロボノ」は「浮気」だ、と捉えている会社もまだ多いのが現実です。また、副業・プロボノという働き方は、今の会社で伸び悩んでいる人にとってはもろ刃の剣です。「会社でも結果を出していないくせに何をバカなことを」「まずは本業を頑張れ」と言われ、評価が下がってしまう可能性も高いですし、会社でリーダーシップをとって仕事のバランスをとることができないうちはどちらも中途半端になる場合があります。

もしも今「将来がなんとなく不安だから」「今の会社で結果を出せていないから」という理由で副業やプロボノを視野に入れているのだとしたら、副業やプロボノで本業への相乗効果を期待することは今の段階では難しいと言わざるを得ません。そんなときは、一度徹底的に、今の会社で、失敗してもいいや!嫌われてもいいや!という覚悟をもって目の前の仕事に取り組んでみませんか? 新しい経験は会社の外に出なくてもできるものです。今いる社内で「手痛い失敗」をするぐらい突き抜けよう!と頑張ってみると、何かが変わるかもしれません。

会社での「しょうがない」を疑え

では、会社内での「手痛い失敗をするくらいのチャレンジ」とは何でしょうか。「言っても無駄だから」とか「そういうものだから」「しょうがない」といって諦めてきたけれど、絶対に会社の未来にとって良いはずだ!とあなたが思う行動を、嫌われる勇気をもって進言し、実行に移すことではないでしょうか。

例えば今まで、言われた通りするだけだった仕事の「そもそも」を見なおして作業効率を上げることだったり、会社の経営方針や経営計画をきちんと読み込み、方針を実践するために自分はどこに注力するかを考え、実行することだったりといったことです。つまり、あなた自身が会社全体の価値を底上げするような行動を、バカにしたり、諦めたりせずに始めてみることです。

「このままではいけない」と思っているのは何も、私たちだけではありません。人工知能(AI)、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)、副業解禁などといった労働環境の変化のため、会社自身も「自分たちが変わらないと後がない!」という危機感にさらされています。

今後一人ひとりの創造性が肝となり、作業ではなくビジョンを描き、実行に移すといったような、経営者的な視点を持つ社員が求められています。だからこそ今後は、会社でリスクを背負い、本気で会社のために発言・行動できる社員が重宝されるようになってきます。命令に黙って従う人間より、多少面倒くさくても、会社が本当に成長するためにはどうしたらいいかを本気で考えて実践する人の意見がないと会社は衰退の一途をたどるからです。

「どうせ言っても無駄だから」と諦めて副業やプロボノに走ろうと思っているのであれば、その前に一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。チャレンジしてみて本当に分かってくれない会社だったら、そのときに初めて、転職や副業、プロボノの道を考えてみても遅くはありません。

恵まれている会社員の立場を最大限に利用しよう

離れてみないとなかなか気付かないことですが、会社員はとても恵まれています。毎月安定した定期収入があり、自分の担当以外の仕事は他の人がやってくれ、大きな失敗をしてもよっぽどのことがない限りクビになることもありません。

このような守られた環境を利用して「会社の仕事は適当に流して、副業やプロボノで自己実現しよう」と思うのも、「守られていることに感謝して会社の成長のために自分の能力を発揮しよう」と思うのも自由です。しかし、どちらのスタンスで働くかは、そのまま将来の自分の価値を左右する経験となります。

会社の看板を離れたとき「自分は何をしている人か」をしっかり語れるようになるためには、今、チャレンジできるうちに手痛い失敗をし、その失敗を乗り越えていきましょう。遠回りのようでいて、それが最も近道なのです。

守られた状況の中、自分の将来と同じくらいの熱量で徹底的に会社の未来を考え、リスクをとって一度仕事をしてみませんか? リスクをとって発言・行動することは怖いことですが、その経験がのちに力になっていきます。会社員のうちに手痛い失敗を経験して底を打っておけば何も怖くはありません。

あなたのチャレンジを応援しています!

池田千恵
朝6時 代表取締役。朝イチ業務改善コンサルタント。慶応義塾大学卒業。外食企業、外資系企業を経て現職。企業の朝イチ仕事改善、生産性向上の仕組みを構築しているほか、個人に向けては朝活でキャリア迷子から抜け出すためのコミュニティー「朝キャリ」(https://ikedachie.com/course/salon/)を主宰。10年連続プロデュースの「朝活手帳」など著書多数。

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