年収3割減覚悟 彼女は商社安住よりベンチャー選んだベンチャー企業に転職しました(1)

「そんな折、マネーフォワードに勤める知人と会う機会がありました。スマートフォン決済など、ITと金融サービスが融合した『フィンテック』には米国で日常的に触れていたため、『何となく興味があった』のです。就職を意識していたわけではなかったのですが、話を聞くにつれ、会社への関心が高まりました」

「マネーフォワードは既に上場を果たしていたものの、まだまだ成長途上。商社時代、設立間もない合弁会社の経営支援に携わった経験から『自分はゼロを1にする起業家タイプではないが、10を100にすることは得意かもしれない』と感じていたので、次の成長段階に進もうとしていたマネーフォワードに『合うのではないか』と思い始めたのです」

手取りの差より、新しい挑戦で得られること

「その後、様々な部署の社員と面会し、金融機関やスタートアップからの転職者、外国人など多様なバックグラウンドを持った人が混在し、互いの違いを尊重し合う企業カルチャーに強くひかれました。最初のきっかけをくれた知人とも何度か会うなかでいつのまにか採用面接のようになっていきました」

「最終的には、マネーフォワードに入社するか、古巣の商社に戻るかという二択で迷いました。商社時代と比べて年収は3割以上減る計算で、大きな懸念にもなりましたが、最終的には『短期的な手取りの差より、新しいチャレンジを通じて得られることや実現できることが大事』という結論に至り、マネーフォワードへの就職を決めました」

コーポレートディベロップメント室長として、M&Aの責任者を務める長尾さん(右)

――現在の担当業務について教えてください。

「入社にあたり、M&Aと資金調達の担当を希望しました。M&Aは前職で携わった経験がありましたし、資金調達ではこれまで培った交渉力が生かせると思ったからです。当時、社内にはこの2つをカバーするポストはありませんでしたが、意欲を示せばそれを受け入れてくれる土壌があり、希望をかなえてくれました」

「コーポレートディベロップメント室長として、M&A戦略を任されています。平均すると月10件ほどを検討しますが、双方にとって有益な『ウィンウィン』の関係で、契約締結までこぎつける案件は年に1件あるかどうか。無事に契約を終えると本当にほっとします。資金調達も新興企業の成長ドライバーといえる責任重大な仕事です。今は新しい手法もいろいろあるので、会社が成長するための資金調達について考えていきたいと思います。現在の担当のほか、今後予定される本格的な海外展開の際にも何かお手伝いできればと思います。自分なりの形で会社を大きくすることに貢献できればうれしいです」

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