キャッツ・アナ雪2・寅さん… 今冬の映画どれが必見?

公開中の正月映画や公開を控えた正月第2弾映画ではどの作品が話題か。第1弾は『アナと雪の女王2』が口火を切り、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』など、話題作が多かった。そして1月24日には第2弾の大物、ミュージカル映画『キャッツ』が公開される。

実写映画化された『キャッツ』のワンシーン(C)2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.東宝東和配給

最大のヒット作は『アナと雪の女王2』。正月映画の先陣を切って昨年11月下旬から公開が始まり、1月5日までに興行収入約113億円とヒットを続ける。前作は日本映画史上歴代3位の興行収入255億円をあげたが、配給元のウォルト・ディズニー・ジャパンでは本作の目標を150億円に設定しているといわれる。

『スター・ウォーズ』どこまで興収を伸ばすか

アナ雪2に続くのが、12月20日公開の『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(以下、SW)。15年の『フォースの覚醒』は興収116億円強を上げたが、17年の『最後のジェダイ』は75億円と大幅ダウンした。今作は1月4日に興収50億円を突破。どこまで成績を伸ばすか注目だ。

一方、同じ日『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』も公開された。週刊少年ジャンプで連載中の人気マンガをアニメ化した劇場版で今回が2作目。18年夏公開の前作は17億円強と上々の出来だった。今作にはゲスト声優としてミュージカル俳優の井上芳雄と女優の今田美桜が参加する。

邦画実写では12月27日公開の『男はつらいよ お帰り 寅さん』が気になる。シリーズ50周年で50作目という節目。シニア向けの作品が少ない時期だけに、高い年齢層の観客を集めている。

『男はつらいよ お帰り 寅さん』は現代と過去の映像を織り交ぜた構成(C)2019松竹株式会社

正月第2弾最大の期待作は実写映画『キャッツ』(1月24日公開)。元は1981年にロンドンで初演されたミュージカルで、観客動員数は世界で8100万人に達する。

日本語吹替版では葵わかな、山崎育三郎、大竹しのぶなどミュージカル経験のある実力派を起用し、音楽プロデューサーを蔦谷好位置が務める。吹替版の制作が許されたのは日本とドイツのみ。字幕版と吹替版の両方を見比べる、リピーター客が増えそうだ。

ミュージカル映画では、60億円弱の大ヒットとなった『レ・ミゼラブル』(12年)が印象深い。過去では1月下旬から2月の公開作に『ラ・ラ・ランド』(17年)や『グレイテスト・ショーマン』(18年)の大ヒットがあり、ミュージカル映画を公開するタイミングとして最高だ。興収50億円のポテンシャルを感じるとの声もある。

カンヌ映画祭の最高賞であるパルムドールを受賞した韓国映画『パラサイト 半地下の家族』は、アカデミー賞でも国際長編映画賞のほか、作品賞や監督賞への期待が高まっている。全国100館規模での公開だが、作品の評価が高く、結果が注目される。

『カイジ』『AI崩壊』など邦画も注目

邦画実写の注目作としては、藤原竜也主演の『カイジ ファイナルゲーム』と、1月末に公開予定の大沢たかお主演『AI崩壊』がある。AI崩壊はワーナー・ブラザース配給作品である。前者は、コミックを実写化したシリーズの3作目。ヒット作の9年ぶりの新作だ。一方、後者は、AI(人工知能)をテーマにしたサスペンス。『22年目の告白』の入江悠が、監督・脚本を務める。

このほか正月第2弾としては、岩井俊二監督が名作『Love Letter』をほうふつさせる物語を描く『ラストレター』や、アカデミー賞の前哨戦、トロント映画祭の観客賞受賞作『ジョジョ・ラビット』なども控えている。

(日経エンタテインメント!1月号より再構成 文・相良智弘)

[日本経済新聞夕刊2020年1月11日付]

注目記事
今こそ始める学び特集