橋本環奈 女優業は「全力で攻略するから楽しい」

日経エンタテインメント!

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2019年は出演映画3本が立て続けにヒット。弱冠20歳にして“映画女優”の地位を確立した橋本環奈。CMやバラエティー番組でも話題を呼び、躍進の年となった。2月に21歳となるが、20代はどんな女優を目指しているのだろうか。

1999年2月3日生まれ、福岡県出身。2011年、是枝裕和監督の『奇跡』で映画デビュー。16年の初主演映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。本文以外の映画に『暗殺教室』、ドラマに『警視庁いきもの係』などがある(写真:アライテツヤ)

13年に「奇跡の1枚」と呼ばれる写真が拡散されてブレイクし、アイドルから女優への階段を上がってきた。17年に福田雄一監督映画『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』でコメディエンヌとしての才能を開花させ、18年には『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の「グルメチキンレース・ゴチになります!」のレギュラーメンバーになるなど、女優・タレントとして人気を得ていた。

そして迎えた19年は、出演映画3本が立て続けにヒット。映画はいずれも、19年を象徴する作品となっている。まず、1月に自殺願望のある女優・リョウコを演じた『十二人の死にたい子どもたち』が公開。杉咲花や新田真剣佑ら若手キャストばかりの挑戦作だったが、興行収入15.5億円のスマッシュヒットとなった。4月には山崎賢人や吉沢亮と共演した大作『キングダム』が公開され、愛嬌のある蓑をかぶった河了貂(かりょうてん)役を好演。緊迫感あふれる作中で貴重な癒やしとなり、実写邦画No.1(興収56.9億円)を後押しした。そして9月には、King & Princeの平野紫耀とのW主演作『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』が公開。平野演じる生徒会長と恋愛バトルを繰り広げるかぐや役を演じ、近年苦戦していたマンガ原作の恋愛もので異例の興収21億円をたたき出した。

そのジャンルは、『十二人』が小説原作のミステリー、『キングダム』が青年マンガ原作のアクション、『かぐや様』が少年マンガ原作のラブコメディ。広瀬すず、永野芽郁ら同世代に実力派がひしめくなか、万人が認める“圧倒的なかわいさ”を持ちながら様々なジャンルの作品に自身をフィットできる希有な存在だ。

女優にとって人気のバロメーターともいえる大手企業のCM契約も増加。バラエティ番組やSNSでも話題を振りまき、タレントパワーランキングではU-30(29歳以下)の女性タレントで一挙に3位に浮上した(「U30女性タレントパワー 1位有村架純、朝ドラ勢強し」)。

本人は19年の自身の活動をどう思っているのか。まずは映画から振り返ってもらった。

「『十二人の死にたい子どもたち』は、10代の子たちが死について語るという重いテーマを持った作品。私が演じたリョウコという女優さんは周りのすべてを見下していて、未来に希望がないと思っていて…という役柄。これまでとは違う、陰の部分を求められていた作品だったのかなと思います。

『キングダム』は一転して、キャラクター感の強い役柄でした。主人公が武将になっていくアクション大作なんですけど、私だけアクションをほとんどやってないんですよ。吹き矢でフッ!という感じだったので(笑)。でも、あれだけ力強い、威厳のある人たちに周りを囲まれているからキャラが立つというか、それが貂なのかなと思って。普通の人間がいないなか、息抜きになるような、観客に寄り添えるキャラクターになれたらいいなと思って演じました。公開後はたくさんの方に見ていただけて。ネットニュースを見たら、安倍晋三さんと習近平さんが『キングダム、見ました』なんて話をしていてびっくりしましたね(笑)。

『かぐや様は告らせたい』は、頭はいいけど恋愛には不器用というかぐやのギャップと、平野くんとの掛け合いのテンポ感を求められていたのではないかなと思います。ラブコメですけど、これは面白いラブコメというか。これまでのラブコメの枠組みとは違う、『かぐや様』にしかできないラブコメになったんじゃないかと思っています」

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