最高益のわりに株価は割安

JR東日本は安定的に最高益を更新していますが、それでも短期的に株価が急騰する材料はないので、投資家の人気銘柄とは言えません。そのためPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの株価指標でみると、いつも「やや割安」と言えるバリュエーションに据え置かれています。1月7日時点でPER12.2倍・PBR1.15倍です(PERは今期の会社予想利益で計算)。

機関投資家にはメリットがないので、ファンドマネジャー時代には注目したことがありませんでしたが、JR4社が実施している株主優待は、個人投資家には魅力があるようです。

JR4社は、運賃・料金の割引券などを、株主優待品として、3月末の株主に贈呈しています。新幹線などを利用することの多い個人投資家に好評です。

魅力的な株主優待

JR東日本は、新幹線の乗車券・特急利用料金などが2割引きになる株主優待割引券を、3月末に100株保有する株主に対し、1枚贈ります。有効期限は1年です。また、JR東日本グループが提供する宿泊施設やレストラン、駅レンタカー、GALA湯沢スキー場リフト券・レンタル料金、リラクゼーション利用料金などが割引になる株主サービス券も贈られます。詳しい内容は、同社HPまたは、楽天証券経済研のHPで確認してください。株主優待内容は予告なしに変更されることもありますので、最新の情報をチェックするようにしてください。

私鉄各社は、1980年代に競ってリゾート開発に進出したが、いずれも、1990年代のバブル崩壊で、失敗に終わりました。ところが、そのリゾート路線が、今、インバウンド需要の拡大を受けて、収益拡大に寄与するようになりました。その恩恵で、西武HDなど鉄道各社は、いずれも業績は好調です。

ただし、JR以外の私鉄は、新幹線を持たないため、成長余地は限られます。投資価値は、JR4社の方が高いと判断しています。

プロのポートフォリオは運用に精通したプロが独自の視点で個人投資家に語りかけるコラムで、原則火曜日掲載です。
窪田真之

楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト。1961年生まれ。84年慶応義塾大学経済学部卒業後、住友銀行(当時)入行。99年大和住銀投信投資顧問日本株シニア・ファンドマネジャー。2014年楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト、15年所長。大和住銀では日本株運用歴25年のファンドマネジャーとして活躍した。
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