JR4社の安定成長株としての魅力

JR4社は、いずれも最高益を更新していく力のある安定成長株として評価できます。人口の増えない日本で鉄道業は成熟産業と見られていましたが、新幹線収入の拡大によって、JR東海・JR東日本・JR西日本の各社は安定的に最高益を更新してきました。

新幹線はかつてはビジネス客中心の乗り物でしたが、今や「国民の足」として、利用が拡大しています。そこに外国人観光客の利用拡大がさらに追い風となっています。グリーン席の利用率向上も収益拡大に寄与しています。

JR九州が2013年に導入した豪華寝台列車(クルーズトレイン)「ななつ星」の旅は常に高人気で、絶好調です。従来の寝台列車とは異なり、動くホテルのような快適さが受けています。JR九州の成功を見て、JR西日本・東日本も豪華寝台列車の旅を導入しましたが、いずれも好評です。私の勝手な予想ですが、いずれJR各社が提携して豪華寝台列車を使って全国を巡る長期旅行が売り出されると思っています。そうなれば、さらに高い人気を集め、4社の収益拡大に寄与することでしょう。

JR東日本が持つさらなる強み

JR4社とも、中期的な成長力を考えれば、投資価値は高いと考えています。ただし、4社で相対比較すれば、東京を地盤に持ち不動産・小売りなど多角化事業で高い競争力を持つJR東日本の投資価値が一番高いと考えています。

ちなみに、19年3月末時点で、JR東日本は賃貸不動産に1兆4,661億円もの含み益を有しています。含み益の大きさでは三菱地所・三井不動産・住友不動産についで第4位です。にもかかわらず、今年は台風19号で大きな被害を受けたことや、インバウンド減少の影響を受け、JR東日本の株価はさえません。投資を行う良いタイミングだと思います。

私は、JR東日本は事実上、日本最強の不動産会社だと思っています。日本の不動産価格はJR駅前が一番高く、駅から遠ざかるにつれて安くなる傾向があります。JR東日本は首都圏で最も価値の高いJR駅周辺に豊富な土地を有するので、不動産会社として圧倒的に優位です。鉄道事業で使わなくなった土地を再開発して、オフィスビルの保有を増やしてきました。立地抜群で競争力が高く、土地取得コストがかからないので収益率も高くなります。

さらに規制緩和によって、駅ナカや線路上空が利用できるようになってきたメリットも受けています。駅ナカに展開する「ルミネ」など小売りビジネスは、高い競争力を有します。自前で小売業をやるのでなく、抜群の立地を有する小売りスペースの管理者として、その時々で一番はやっている専門店を入店させていくので、ある意味、最強の小売業でもあります。

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