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松本晃氏は、伊藤忠商事の新人時代に「営業は天職だと気付いた」と話す

松本晃氏は、伊藤忠商事の新人時代に「営業は天職だと気付いた」と話す

プロ経営者の松本晃氏は、大学院を卒業して入った伊藤忠商事で営業マンとしてみるみる頭角を現しました。そのときに学んだのが「人は買いたい物を買うのではない。買いたい人から買うのだ」という顧客心理です。それは後に松本氏がプロ経営者として最も重視する「人への投資」へとつながっていきました。(前回の記事は「日米の流儀、優劣論じるより…経営は『いいとこ取り』」

偶然から商社に 営業の素質を自覚

商社の営業マンになったのは、たまたまです。京都大学の在学中に70年安保闘争が起きて、大学4年間のうちで授業があったのはわずか2年半でした。学生運動にはあまり興味が持てず、参加しませんでした。勉強も嫌いだったので全然しなかった。体育会の水泳部、あとはマージャンと競馬とアルバイトに明け暮れる日々でした。

もうちょっとだけ学生の身分でいたいと思い、就職の内定を蹴って大学院に進学しました。ところが、これが大失敗でした。僕は農学部でしたが、学部選びの決め手は「京都大学の中では比較的入りやすい」というよこしまなものだった。理系科目はあまり得意じゃなかったので、大学院に進んだらとてもついていけません。これはえらいところに来たなと後悔し、一刻も早く抜け出したいと思うようになりました。

そんなとき伊藤忠のリクルーターがキャンパスで学部の学生を勧誘しているのを見かけました。それで入社試験を受けさせてくれるようお願いして、OKが出たんです。大学院1年の終わりに内定が出て、2年間の修士課程を修了するのを待って入社しました。リクルーターに偶然出会わなかったら、伊藤忠とは縁がなかったでしょう。

最初に配属されたのは、大阪本社の産業機械本部建設機械部荷役設備課というところでした。そこで営業をやれと言われたんです。希望した配属先というわけではありませんでしたが、1カ月もたたないうちに営業は天職だと気づきました。物を売るのが楽しい。しかも上手。そして人たらし。自分にはそういう素質があるとわかったんです。

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