powered by 大人のレストランガイド

訪れるたび「一期一会」のイタリアンの技 東京・蒲田

2020/1/20
「ちりめんキャベツ」で具材を包んでオーブンで焼き上げた前菜
「ちりめんキャベツ」で具材を包んでオーブンで焼き上げた前菜

旬の食べ物を口にするとき、私たちの五感は自然にとぎ澄まされる。栄養をたっぷりたくわえた食材が、今、この時期にしか味わえないおいしさを教えてくれるのはもちろん、春夏秋冬の彩りや香りに触れることで、めぐる季節をともに生きた人との思い出が脳裏をよぎることもあるだろう。2018年10月東京・蒲田にオープンしたイタリアンレストラン「autentico(アウテンティコ)」のコースも、旬の恵みたっぷりでいつくしみに満ちている。

Summary
1.一度閉店した人気イタリアンを、元シェフが買い取り新規開店
2.季節の味を大切に、旬の食材を厳選して提供
3.2度目以降の来店時にはコースの内容を総入れ替え

同店のオーナーシェフを務めるのは虻川直生さん。

虻川さんが料理の道を志したのは大学卒業後。将来を考えた際に、会社勤めではなく自らの手で何かを生み出したいと思ったという。

そのとき思い出したのが、料理好きの母親を手伝っていた子供時代のこと。「もしかしたら自分の生きる道はそこにあるのかもしれない」。直感に従い地元・大阪のイタリア料理店で料理人としてのキャリアをスタート。

3年務めた後、上京してアロマフレスカグループ、東京・広尾「リストランティーノ バルカ」(現「TACUBO、タクボ」)をはじめとする都内のイタリアンレストラン数店舗で経験を積み、やがて蒲田「Un Passo(ウン・パッソ)」に。

そこで独立の夢が大きくふくらみ、4年間シェフを務めた後に退職。様々な店にヘルプで入りながら約2年間、理想の物件を探し続けていた虻川さんに声をかけたのは、ほかならぬ「ウン・パッソ」オーナーだった。

「店を閉めることになったから、うちの物件で独立してはどうかと話を持ちかけてくれたんです」(虻川さん)

その話を受けて「アウテンティコ」の看板を上げたときには、「ウン・パッソ」を辞めてから2年半がたっていた。

シンプルな木の内装はくつろげる雰囲気をかもしだす

慣れ親しんだ土地である蒲田にオープンした店は、木材のあたたかさを感じられる無垢(むく)の内装。

余計なデザインを加えずシンプルであることを貫いたので、店内に飾られた季節の花々の美しさが際立つ。席数は10席で最大5人まで利用可能な個室が1室ある。

「アウテンティコ」では平日は手ごろなランチセットを、土曜・祝日は5~6品のランチコースを、そしてディナーは7品のコースのみを提供している。

特にディナーコースでは、アミューズからデザートまで季節のうま味を存分に味わってもらうことを信条としているが、ディナーの利用客についてはメモを残し、2度目以降の来店には全品内容を変えて提供するというこだわりようだ。

そんな一期一会の料理が楽しめる夜のコースをみていこう。

メールマガジン登録
大人のレストランガイド
メールマガジン登録
大人のレストランガイド