ゼロになったことで見つめ直せた

順風満帆と思われたが、9月には“文春砲”を浴び、兼近に関する過去の不祥事が明らかになった。報道の当日、りんたろー。はツイッターで「たった1人になったって僕だけはあいつを肯定してやりたい」と思いをつづった。そのままメディアから消えてもおかしくなかった1件だったが…。

(写真:中村嘉昭)

兼近 突撃されたとき、そのことだっていうのは分かって、「チャンスだ」って思いました。その場で洗いざらい話して。もしかしたら続けられなくなるかもしれないとは感じましたけど。

りんたろー。 いろんな人に迷惑をかけるし、やっと忙しくなったのに何もない日に戻っちゃうのかなっていうのはあったけど、最悪仕事がなくなったとしても、兼近という人間が歪んで伝わるのだけはイヤだなって思いました。それでツイッターに書き込んだんです。その後、世論が変わるのを感じて、気持ちが伝わったと思いました。それまで突っ走ってきたところにあの報道があって、時間の流れがゆっくりになって、いままでやってきたことを見つめ直す時間ができたのは、結果としてよかった。

兼近 イベントとかも急遽なくなって、休みが増えて。でもまた別のところから新しい仕事がちょっとずつ入ってきて、それはありがたかったです。

りんたろー。 あのまま走り続けていたらEXITとしての未来がなかったかも。自分が何をやっているのかも分からない状態で、毎日仕事してたんで。

兼近 1回ゼロになったおかげで、1つひとつの仕事にしっかり向き合うようになりました。

激動の1年を過ごしてきたことが伝わってくる。2020年はどんな年にしたいか。

りんたろー。 お笑いっぽくないことをあえて選んでやっていきたいです。

兼近 歌番組にも出たいですね。

りんたろー。 Mステと紅白歌合戦に出たい(笑)。

兼近 芸人の活動をお笑いだけに留まらせたくなくて、歌も出してるんです。

りんたろー。 雑誌でたくさん写真を撮ってもらったりもしましたし、引き続き何でも手を出していきますよ。

兼近 「ホントにこの人芸人なの?」と思わせることで、漫才を見たときに「あれ? やっぱ芸人なんだ」って戻ってこられるようにしたいんです。

りんたろー。 今って、俳優さんやアーティストさんもカッコいいだけじゃなくて面白いじゃないですか。負けていられないし、そこにいるお客さんもお笑い界に取り込む、ぐらいに盛り上げていきたいです。

(ライター 遠藤敏文、内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2020年1月号の記事を再構成]

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