「ザク」も動かせる 大人がハマるプログラミング教材
2020年に小学校で必修化される「プログラミング教育」。手順を追って課題を解決していくことで論理的思考を養えるとあって、研修などに取り入れる企業が増えている。実は、大人にも「必修」のスキルだ。
ただ、いきなりプログラミング言語を座学や教材で学んでも、挫折する可能性が高い。そこで狙いたいのが、ロボットを動かしながらプログラミングを自然に学べる教材だ。ここ数年で国内外の様々な企業が新商品を投入し、バリエーションが一気に広がった。
中でもユニークで大人がハマること間違いなしといえるのが、アニメ『機動戦士ガンダム』でおなじみの「ザク」をテーマにしたプログラミング教材「ZEONIC TECHNICS」(バンダイ)。17個のサーボモーターを備えた二足歩行可能なモビルスーツをドライバーを使って自分で組み立て、スマホアプリで操縦する。
登録されているポーズやアクションに加え、オリジナルのモーションを作って制御することも可能。プログラミングは、条件に応じて「前進」「左旋回」といったポーズやモーションが割り当てられたブロックを配置していくインターフェースで、初心者でも直感的に扱えた。
「寝転んだ状態から起き上がったり、素早く走ったりといった複雑な動きはバランスが崩れやすく、うまく動かすにはサーボモーターの細かな調整などが必要になる」(バンダイ新規事業室デピュティゼネラルマネージャーの原田真史氏)。プログラミングだけでなく、ロボティクスの基礎を学べるのも楽しい。19年10月に予約が始まった第1期はほぼ完売状態とのことで、第2期の投入も予想される。
●「ZEONIC TECHNICS」(バンダイ、税込みの実勢価格9万8890円)
一方、白熱のレースやバトルが楽しめるエンタメ性の高さで目を引くのが、ドローンで有名なDJI JAPANの「RoboMaster S1」だ。特殊なホイールにより全方向へ高速に移動できるのが魅力。フルHD動画対応のカメラを備え、専用アプリを使って実際に乗っているかのような視点で操縦できるのは驚きだ。
プログラミング機能を使えば、線に沿って進むなど自動運転の仕組みを構築して学べる。「赤外線ビームやゲル弾を撃ち合う対戦シューティングなどで自作のプログラムを呼び出すことも可能で、対決を通じてプログラミングの腕試しができる」(DJI JAPANマーケティングマネジャーの陳明氏)。
プログラミングは、指示内容が書かれたブロックを組み合わせる「Scratch(スクラッチ)」ベースのモードに加え、より本格的にコードが学べる「Python(パイソン)」にも対応する。
●「RoboMaster S1」(DJI JAPAN、税込みの実勢価格6万6000円)
実勢価格3万円程度と、プログラミングロボットとしてはリーズナブルながら機能が充実するのが、「Sphero RVR」(Sphero)だ。走行用ベルトによって坂や凹凸のある地形も乗り越える。さらに、カラーセンサーや磁力計など6種のセンサーを備え、様々な情報を活用したプログラミングが可能だ。スクラッチブロックに加え、パイソンやJavaScriptなどのプログラミング言語をサポートし、レベルに応じて学べる。
●「Sphero RVR」(Sphero、税込みの実勢価格3万118円)
[日経トレンディ2020年2月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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