マスクは1日20枚 絶対に休めない医師の風邪対策『絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理』著者に聞く

食事は時間がなくても栄養のあるものを

――なるほど、風邪予防と一言でいっても、そこまでやるものなのですね。体調管理といえば、睡眠や食事もありますが、そのあたりはいかがでしょうか。

大谷 私は、どんなに忙しくても6時間は寝るようにしています。アメリカのカリフォルニア大学の研究データによると、睡眠時間が6時間未満だと風邪をひくリスクが4.2倍となり、5時間を切ると4.5倍になってしまうそうです(Sleep. 2015 Sep 1;38(9):1353-9.)。

また、時間がなくても朝食を食べたほうがいい理由があります。朝食を抜くと死亡リスクが1.3倍に上がるのです。これは、鳥取大学の横山弥枝先生の研究で、朝食抜きはあらゆる生活習慣病に関係するうえに、がん、循環器疾患の死亡リスクにも影響を与えていたのです(Yonago Acta Med. 2016;59:55-60.)。

皮つきカットリンゴ、バナナ、えごま油、ハチミツをヨーグルトであえたものが大谷さんの定番の朝食メニュー

ただ、朝は時間がないのが常ですから、手軽に栄養がとれるように、ヨーグルトにリンゴとバナナ、えごま油、ハチミツを混ぜたものが私の定番メニューです。それに加え、ハチミツ入りのコーヒーを飲んでいます。

リンゴは皮に含まれるポリフェノールによって肺の機能が若く保たれ、血管にもいい効果が期待できます(Thorax. 2017 Jun;72(6):500-509.)。ハチミツは、抗酸化作用があり、ビタミン、ミネラルが多く、せき止めの効果も期待できます(Arch Pediatr Adolesc Med. 2007 Dec;161(12):1140-6.)。コーヒーにハチミツを入れると、やはりせきに効くという研究もあります(Prim Care Respir J. 2013 Sep;22(3):325-30.)。

――すべてにエビデンスがあるのですね。これなら時間がないときでも、手早く必要な栄養をとれそうです。

大谷 忙しいと、コンビニで買ったおにぎりやパン、それと野菜ジュースで食事を済ませてしまう方もいるでしょう。それではカロリーは足りていても、栄養が偏ってしまい、体調不良に陥りやすい体になってしまいます。時間がなくてもバランスの良い食事を心がけ、特に、たんぱく質は3食必ずとるようにしましょう。

――心がけます!

(聞き手:日経BP ライフメディア局 竹内靖朗 写真:菊池くらげ イラスト:堀江篤史)

大谷義夫
池袋大谷クリニック院長。2005年に東京医科歯科大学呼吸器内科医局長に就任。米国ミシガン大学に留学などを経て、09年に池袋大谷クリニックを開院。全国屈指の呼吸器内科の患者数を誇るクリニックに。呼吸器内科のスペシャリストとして「あさイチ」「林修の今でしょ! 講座」「名医のTHE太鼓判! 」など多くのTV番組に出演。著書も多数。

絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理

著者 : 大谷 義夫
出版 : 日経BP
価格 : 1,540円 (税込み)

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