対立の時代を生き抜く忍耐投資のススメ(平山賢一)東京海上アセットマネジメント執行役員運用本部長

写真はイメージ=123RF
写真はイメージ=123RF

情報技術革命の進展は欲しい情報をいち早く手に入ることを可能にしました。現在は、これまで図書館に通って時間をかけてやっと手に入れていた知識も、クリックひとつで瞬時に獲得できる便利な時代になったのです。誰でもスマートフォンを持つようになり、私たちはいつでもどこでも簡単に情報を入手するのが当たり前になりました。

その半面、私たちは時間をじっくりとかけることに対して、耐えられなくなっていると思うことはないでしょうか? すぐに結論や結果を求める傾向が強くなっていないでしょうか?

情報入手速度に反比例 低下する忍耐力

多くの人に接していると、自分を含め、忍耐力が低下しているのではないかと思える事柄によく出くわします。昔であれば、ミーティングや面談を通して時間をかけて伝えていた内容でも、今や感じたことをすぐに多人数にメールなどで伝えられるようになっています。

そのコミュニケーション量は急増しているものの、それに対するリアクションが遅れると、イライラすることがよくあるでしょう。また、設定した課題について、従来よりも可及的速やかな成果を要求するようになっていないでしょうか。

リアクションや対応の即時性を要求するようになっている背景には、インターネット上での問題解決時間が短縮化していることがあるかもしれません。その意味で、情報化の進展は待つことの忍耐力を私たちから奪い始めているかもしれません。

奪われる本質的な思考時間

それだけではありません。私たちは、日々の情報交換に追われ、本質的な課題に手がつかなくなっていると思うことはないでしょうか? 本来取り組まなくてはいけない課題を後回しにするケースが増えてきてはいないでしょうか?

注目記事
次のページ
資産運用へのインプリケーションは?
今こそ始める学び特集