インプレッサスポーツ 足回り磨き上げ、安全性も進化

2020/2/16
スポーツモデル「WRX STI」と同等の操舵応答性を目指し、ダンパーのチューニングが変更された最新の「インプレッサスポーツ」。開発はSTIと共同で行われた

今回全グレードに標準装備になったアイサイト・ツーリングアシストも、あらためてその動作を体感してみた。念のためおさらいすると、最新のアイサイトは以前のシステムに対して、大きく改良されている。従来のアイサイトの主な機能は「プリクラッシュブレーキ」「全車速追従機能付きクルーズコントロール(ACC)」「アクティブレーンキープ」「AT誤発進・誤後進抑制制御」、安全運転をサポートする「警報&お知らせ機能」の5つだったが、このうち車線内の中央付近を走行するアクティブレーンキープは作動領域が拡大され、さらにステアリング制御には「先行車追従操舵機能」が追加された。ACCにアクティブレーンキープと先行車追従操舵機能を加えた運転負荷軽減システムを、スバルではツーリングアシストと呼んでいる。

荷室容量は、5人乗車の通常使用時で385リッター。床下には小物の収容に便利なサブトランクも設置されている

自動ブレーキは優秀だが……

従来型インプレッサのアイサイトでは、ACCの上限速度が100km/hだったのに対して、ツーリングアシストでは120km/hに引き上げられた。車線中央維持機能は、従来の60km/h以上から0km/h以上での作動とし、ACCと同様に全車速対応になった。これによって、渋滞時の一時停止から高速走行まで全車速域でアクセル、ブレーキに加えて車線中央維持機能も自動制御(手放し運転ができるという完全自動ではない)されたことになる。

今回、ツーリングアシストを首都高速道路の横羽線において試すことができた。ほとんどの走行条件では問題ないものの、やや急なカーブではステアリングの操舵アシストの介入が遅く感じられることもあった。自動ブレーキに関しては、先行車と距離があっても、先行車のブレーキランプが点滅すると弱い減速動作があり、クルマが「ちゃんと分かってますよ」という意思表示をしてくれるので安心していられるのだが、車線維持(車線内中央付近走行)に関しても弱い操舵動作を早めに開始してくれると安心感が増すと思う。

JC08モードの燃費値は15.8km/リッター。「2.0i-S EyeSight」には、旋回性能を高めるアクティブトルクベクタリングが標準装備されている。

発売から3年を経過したインプレッサだが、こと走りの性能や安全面に関しては、カローラや、マツダ3といった競合他車に対して負けない実力を備えていることをあらためて確認した。加えて後席の広さ、斜め後方の視界などは競合車に対して明確なアドバンテージがある。

一方で、競合車種が急速に高めている室内装備の質感ではやや後れを取った感が否めない。また外観ではバンパーやフロントグリルのデザインが変更されているが、従来はあったグリルの明確な縁取りが最新型ではなくなり、ややぼんやりとしたイメージになってしまった。せっかく走りがいいのに、それがデザインでは十分に表現されていないのが残念だ。

(ライター オートインサイト・鶴原吉郎)

■テスト車のデータ
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4475×1775×1480mm
ホイールベース:2670mm
車重:1400kg
駆動方式:4WD
エンジン:2リッター水平対向4 DOHC 16バルブ
トランスミッション:CVT
最高出力:154PS(113kW)/6000rpm
最大トルク:196N・m(20.0kgf・m)/4000rpm
タイヤ:(前)225/40R18 88W/(後)225/40R18 88W(ヨコハマ・アドバンスポーツV105)
燃費:15.8km/リッター(JC08モード)
価格:270万6000円/テスト車=289万3000円
オプション装備:ブラックレザーセレクション<本革シート、フロントシートヒーター、スーパーUVカットフロントガラス>(18万7000円)

[webCG 2020年1月4日の記事を再構成]

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