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チームを強くする名脇役力 小池栄子さんの存在感

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NIKKEI STYLE

2020年を迎えました。今年は昨年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の熱気と余韻もいまだ漂うなかでのオリンピックイヤーとなります。ラグビーW杯への関心は、『2019 ユーキャン新語・流行語大賞』(「現代用語の基礎知識」選)に日本代表チームのスローガン「ONE TEAM(ワンチーム)」が、年間大賞に選ばれるまでになりました。

このワンチームという言葉は、スポーツだけでなく、人の力が結集する様々な場面や現場で不可欠です。映画やテレビドラマの現場も同じです。出演者やスタッフが一丸となって良いチームワークで臨んでいるドラマは見ている側にもその雰囲気が伝わりやすく、ネットでの評判も上々です。主役はもちろんのこと、脇役一人ひとりが自身の役割を全うし、輝いているドラマは、視聴者も毎週見続けたくなるものです。

ドラマ『俺の話は長い』で見せた存在感

19年10月期のドラマでは、『俺の話は長い』(日本テレビ系)がそれに当てはまっていました。ネット上でのコメントを見ても「出演者全員が役にはまっていて面白い」「脇役が光っている」「皆が実在しそう」などと、出演者全員を好感する感想が並んでおり、視聴率も初回の8.4%から最終回は10.4%へと上昇基調をたどっていきました。

この物語の主人公は、生田斗真さんが演じる屁理屈(へりくつ)の多い31歳のニート青年・岸辺満。その主人公・満と小池栄子さんが演じる姉・綾子との会話のやりとりが、このドラマの見どころの一つでした。何気ない日常会話が繰り広げられているだけなのに、なぜかずっと続いてほしいと思える2人の丁々発止の会話劇。

特に、人を小バカにしたような満の一言に対して、まさに体当たりでぶつかっていく綾子の物言いは秀逸であり、綾子そのものになりきった小池さんの存在感には圧倒されるものがありました。ネット上でも小池さんの演技力に対して、「実力派の女優になった」「脇役ながらいつも確かな演技力」と、総じて高い評価の声ばかりでした。

小池さんの場合、ネット上のコメントでも指摘が多いように、主役を演じるというよりは、脇役を演じることが多い女優さんです。

ドラマだけでなく映画においても、その印象は強く、11年公開の『八日目の蝉(せみ)』では、ルポライター役を脇役ながら見事に演じ、日本アカデミー賞の優秀助演女優賞を受賞しました。異質な生い立ちから男性恐怖症になってしまった女性を演じている小池さんは、グラビアアイドル時代の明るい元気な面影は一切感じさせず、どこか陰のある女性の独特のオーラを漂わせていました。

名だたる監督から名脇役として高い評価

一方で、昨年公開された映画『記憶にございません!』では、コメディエンヌとして陽の演技力も存分に発揮しています。

メガホンをとった三谷幸喜監督も舞台挨拶の場などで、小池さんの演技力を評価していますが、これまで小池さんは、成島出監督、大根仁監督、阪本順治監督、李相日監督、三池崇史監督、吉田大八監督など、多様なタイプの演出家の作品に出演し、様々な現場で評価を得てきました。

よく多様な役柄になりきる役者さんをカメレオン俳優と称したりしますが、大概は主役を演じる役者さんを例えるものです。

ですが、小池さんの場合は、脇役として脇に寄り過ぎることなく、一つひとつの作品ごとにあらゆるタイプの役柄を演じ分け、おのおのの作品で確かな存在感と足跡を残し続けているように思います。

チームにおける脇役の重要さ

チームにおいて、主役だけでなく、脇役が確かな仕事を全うする……。

こうした意味と価値は、一般的なビジネスの現場でも重要です。おのおののプロジェクトで、リーダー格となる人物は通常は若干名。大方のメンバーはその他大勢の脇役の配置となります。むしろ、数でいえば脇役としての役割を担うことの方が多いでしょう。

ですが、この脇のメンバーの活躍次第で、プロジェクトの成否は分かれてきます。

誰かがスタンドプレーに走ってしまったり、逆に、その他大勢だから目立たないとばかりに誰かが手を抜いてしまったりすると、一つのささいなミスがプロジェクト全体を失敗に導いてしまうこともあり得ます。

また、チーム全体の功績や成否だけでなく、個人のキャリアデザインを描く上でも、脇のメンバーでいる時期はとても大切であると言えます。

スキルや経験値というものは、自分に与えられたポジションから全体の流れをつかみ取るなかで、高まっていくものだからです。そうしたなかで、いずれ、リーダー的なポジションを得た時、それまでのストックに裏打ちされた力が発揮されることになります。

小池さんも今年は自身が出演し、当たり役とされた舞台『グッドバイ』を映画化した『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』(2月14日公開予定)で『八日目の蝉』の成島監督と再びタッグを組み、大泉洋さんと共に主要キャストを演じます。小池さん同様に、高い演技力を誇る大泉さんとの共演ですから、すでに前評判も上々です。

この作品のように、主役と肩を並べ、出番も多い小池さんの演技を楽しみたいのはもちろんですが、同時に、ますます磨きのかかる名バイプレーヤーぶりを発揮してくれる作品にも期待してしまいます。きっと主役を輝かせ、作品全体の成果へと導く力もパワーアップすることでしょう。

オリンピックイヤーは世界的なスポーツの祭典の場として、スター選手が脚光を浴びる年ですが、スポットライトばかりに着目することなく、脇を固めているメンバーの活躍にも目を向けたいものです。私たちも小池さんのように、自分自身が求められている場所において果たすべき役割を着実に全うする心がけも忘れないようにしましょう。

鈴木ともみ
 経済キャスター、ファイナンシャル・プランナー。日本記者クラブ会員。多様性キャリア研究所副所長。テレビ、ラジオ、各種シンポジウムへの出演のほか、雑誌やWeb(ニュースサイト)にてコラムを連載。主な著書に『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。株式市況番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重TV・ストックボイス)キャスターとしても活動中。近著に「資産寿命を延ばす逆算力」(シャスタインターナショナル)がある。

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