マフラーと言えば、どう巻くかのアレンジも重要だろう。一回だけ首に巻いて両端を垂らすラフな「一周巻き」、二つ折りにしてマフラーの端を輪に通す「ワンループ巻き」は、街中でもよく見かける。それ以外に、大井氏は「ピッティ巻き」と呼ばれる巻き方も試してほしいと語る。首元に適度なボリューム感が出るだけでなく、ややドレッシーな雰囲気も演出できる巻き方だ。
見た目も違うカシミヤ 肌触り以外も魅力
柄物ではないが、単なる無地でもない。そんな一品を挙げてくれたのは、千葉・津田沼の「SECOURS(スクール)」の店主、田中大介氏。一押しは、同店オリジナルのダブルフェイスカシミヤストールだ。
「昨年からダブルフェイス仕様の展開をスタートしたのですが、好評をいただいています。巻いた時に裏面が見えることで、首元の表情にほどよい変化が生まれるのが魅力ですね」
カシミヤの生地感についても尋ねると、「カシミヤの肌触りがいいのは当たり前。それ以外にも注目してほしい」という。
「まずは、肌触りとも重なる部分ですが、生地はふんわりというよりは滑らかなイメージ。あくまで、ニット(編みもの)ではなく、ストール(織りもの)なので。つまり、艶感が出る。見た目でも、はっきりと分かるほどです。さらに言えば、カシミヤにしか出せない独特の色の濃さや深さもある。ブランドネームだけではなく、ぜひ実際に見て触って、さらには巻いていただいて、試してほしいですね」
アウター感覚で使う 新しいマフラーの選択肢
FACY上の投稿を見ると、「大判なもの」や「ボリューム感があるもの」を探しているユーザーの投稿も見受けられた。ユニークな一品を教えてくれたのは、東京・代官山の「encinitas(エンシニータス)」のオーナーである平浩一氏。WHITE LINE(ホワイトライン)のキルティングマフラーを紹介してくれた。
マフラーといえば、ついウールやカシミヤを連想するが、ポリエステルのキルティングという発想がおもしろい。洗濯しづらいイメージがあるマフラーだが、こちらは化繊なので、水洗いも可能。45cm×251cmというサイズ感も特徴的だ。

「やはり見た目のインパクトが大きいのはポイントですね。シンプルなワンループ巻きでもかなりのボリューム感が生まれます。特殊な中綿素材を使っているので、もちろん軽くて暖かい。マフラーというより、もはや一種のアウターとして、捉えるほうが正しいかもしれない」という。
文:FACY編集部 杉山 遼人(https://facy.jp/)

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