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「先人たちの失敗は時代を越えた貴重な教材であり、知恵と教訓の宝庫です」。日米欧25社の「倒産」事例を分析した新刊『世界「倒産」図鑑』(日経BP)の著者・荒木博行氏は、自らも経営者として、またビジネススクールの教壇にも立つ中で、「失敗に学ぶ大切さ」を日々感じていると言います。そして、企業が生き残る条件の1つとして「経営者は暇を大事にしなければいけない」と説きます。その真意とは?

「分類」すると課題が見えてくる

――新刊『世界「倒産」図鑑』では日米欧25社の「倒産」の原因を「戦略上の問題」と「マネジメントの問題」とに分け、さらに5つの要因に分類しています。

荒木 いきなりで申し訳ないんですが、「戦略」と「マネジメント」というのは表裏一体で、明確に分けるのは難しいものです。戦略らしきものを立てて、それをマネジメントしていく過程で新たな戦略が生まれ、それをまたマネジメントする過程で新たな戦略が……というようにぐるぐる回りながら、その精度を上げていきます。

5つの要因分類についても、明確に分けるのは難しい。「倒産」という状況に至るには複合的な要因が複雑に絡み合っています。しかし、事例をただ漠然と眺めているだけでは学びを得にくい。そこで、敢えて「図鑑」的に先人たちの失敗を分類し、要点を浮かび上がらせることで貴重な教材として生かそうと考えました。

――「戦略上の問題」は「過去の亡霊」型と「脆弱シナリオ」型に分類されています。

荒木 「過去の亡霊」型は、成功体験が強過ぎて、そこから抜け出せずに自ら変わる決断ができずに倒産に至ったケース。「脆弱シナリオ」型は、脆弱な方針や計画に依存し、変化に対応できずに倒産に至ったケースです。

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