2020年、家計防衛が大切な年に 負担軽減策が次々終了

7月に開幕する東京五輪はインバウンド(訪日外国人)中心に消費を喚起しそうだが、閉幕後は反動減が心配される。国内景気が減速して株価や金利、賃金の動向に悪影響がないか注意する必要がありそうだ。

正社員の手当減も

家計の負担増につながる要因は他にもある(表B)。高所得の会社員が影響を受けるのが「給与所得控除」の見直しだ。年収が850万円を超えると、所得から差し引ける控除の額が頭打ちとなり、税負担は増す。

通勤手当など勤め先から支給される手当を削られる人も出てくるかもしれない。4月以降、「同一労働同一賃金」が義務化され、不当な待遇差が禁じられる。パートなどで働く人にはプラスだが、正社員の手当縮小により待遇差を縮めようとする企業もありうる。

20年は国内外の予定をよく把握するのが家計防衛の第一歩になる(図C)。深野氏は「支出管理を見直すきっかけにしたい」と話す。特に毎月の支出や住宅ローンの返済を年2回の賞与に依存する家計体質は改善する必要がある。賞与頼みだと賃金の減少や税・社会保険料の増大に対して抵抗力が弱いからだ。

老後2000万円問題をきっかけに資産形成への関心を深めた人は多いだろう。投資の鉄則はリスク分散にある。20年は相場変調の可能性を考え、幅広い資産に少額ずつ積み立てるという基本が例年以上に大切になるだろう。

(堀大介)

[日本経済新聞朝刊2019年12月29日付の記事を再構成]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
注目記事
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし