謎多き「ブラックカード」 還元・特典よりステータスポイント賢者への道(146)

NIKKEIプラス1

写真はイメージ=PIXTA
写真はイメージ=PIXTA

クレジットカードの中には「ブラックカード」と呼ばれるものがあります。持つ人は限られ、どんな利点や特典があるのかなどはあまり知られていません。この謎めいたカードについて少しお話ししましょう。

ブラックという言葉はあまり良くないニュアンスで使われることもありますが、なぜブラックカードと呼ばれているのか。これは20年ほど前、アメリカン・エキスプレスが発行したカードの券面が黒かったことに由来するとされます。明確な定義があるわけでありませんが、プラチナカードよりさらに上位にくるものが広くブラックカードと呼ばれるようになりました。

年会費は30万円を超えることもあり、基本的にはカード会社から招待された人のみが入会できます。筆者も仕事柄、招待制カードをいくつか持っており、空港ラウンジやコンシェルジュといった特典を利用しています。ただ、すごくぜいたくな特典が付いているのかといえば、実はプラチナカードと大差ないのが通常です。ホテルの会員プログラムでステータスが上がるくらいのことです。ブラックカードは特典の手厚さよりもステータスを重視する人向けといえます。実益面で高額の年会費分の元を取るのは難しいでしょう。

判別しにくいカードもあります。例えばダイナースクラブカードはゴールド級といわれますが、その上の「ダイナースクラブ プレミアムカード」はブラックなのかプラチナなのか判断が分かれるところです。

なお、ブラックよりさらに上級のカードが存在するとの説もありますが、それにふさわしい特典を用意できるか疑わしいものです。付帯特典を使いこなす自信がある人はプラチナカードを、年会費の安さやポイント還元といったお得さを追求するのであれば一般カードで十分でしょう。

菊地崇仁
北海道札幌市出身。1998年に法政大学工学部を卒業後、NTTに入社。社内システムやLモードの料金システムの開発などに携わり、2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。06年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、11年3月代表取締役に就任。一般からプラチナまで、57枚のクレジットカードを所有。

[NIKKEIプラス1 2019年12月28日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし