良い日と悪い日の繰り返し 全員元気なら

子育てに奮闘する日々で、家族で出かける外食がパメラさんの楽しみだった。

当時の私は料理があまり得意ではありませんでした。お弁当もひどいものでした。他のお母さんはタコさんウインナーとか頑張っているのに、私ときたらピーナツバター&ジェリーサンドイッチにバナナでおしまい。それでも先生に「フルーツは皮をむいてください」と言われました。でも、バナナですよ!

家族での外食が楽しみだった

子育ては良い日と悪い日の繰り返しです。全員元気でいてくれたら、それだけで良い一日。今もそう思います。だから学校の成績よりも、心の健康を何より意識しました。きちんとあいさつができて、元気で、友達がいれば、それ以上望むことはありません。あとはそれぞれ得意なことを見つけてあげて、褒めました。よくできたことは、「さんざん」褒めます。そうすると、ますます好きになります。逆にそうしないと自信がなくなり、自分を嫌いになってしまうのです。みんなアートが大好きでしたので、今もリビングには幼い頃の作品をたくさん飾っています。

高校生になると、子どもたちは海外の学校に留学しました。一人ひとりにピッタリな学校を探し出して。泉が通ったのは、牧場みたいな学校。牛の乳を搾ってヨーグルトを作ったり、豚を育ててベーコンにしたりするんです。ここでの経験がまさか今役立つとは思っていませんでしたけれど。日本の学校は同じバックグラウンドの人が多いけれど、海外はいろいろな人がいます。それがとても良かったですね。ただ、末っ子の星だけは日本の高校に進みました。「なんで私だけ!」と怒られましたが、孫のようなものですから。

みんなが大きくなり、今が最高に幸せです。しょっちゅう会ってカラオケを楽しみます。たまに大げんかすることもあります。それぞれ個性が強いから、誰かが変なことをいうと「それどういう意味?」って、だんだん感情的になります。でも、最後は必ず仲直りします。しかも24時間以内が原則です。

リビングには子どもたちの写真やアート作品を飾っている

独立して寂しくない?と聞かれることもありますが、私は一人でも楽しめるタイプです。犬のスナックを手作りしたり、ハーブを育てたり。屋上で飼っているウコッケイは毎日卵を産んで、しかも10回に1回は黄身がダブルなんです。もうそれだけで幸せ。屋上の池がキラキラ光ってとてもきれいだったこともありました。なんだろうと思って近づくと、カエルの卵! すごいでしょ。子育て中もそうですが、毎日ひとつ楽しいことがあれば十分です。小さなことに満足できることが大切だと思います。

4人の孫に恵まれました。雪のパートナーはすてきな人で、子どもを抱っこしながら、掃除機をかけながら、スマホを操っています。2人はナイスチームワークです。泉はグッドママですが、料理はやらない。でも夫は料理上手。これからの夫婦は互いにいいところを合わせて、理想的なチームを作っていければいいですね。

(聞き手は女性面編集長 中村奈都子)