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楽しい、映える! プロジェクションマッピング飲食店

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アミューズメントパークや大きな建物に映し出されるプロジェクションマッピング。見慣れた建物が瞬時に巨大なスクリーンへと変わり、効果音に合わせて映像が七変化する様子は幻想的で感動的だ。近年、このような非日常的な体験ができる飲食店が登場し始めた。今回は、店内の壁やテーブルの上でプロジェクションマッピングの演出を楽しみながら食事ができる、そんな話題の飲食店をチェックしてみよう。

まずは欧州などで近年増えている分子調理の技術を和食に駆使した新感覚レストラン「Molecu-L. (モリキュール)」(東京・上野)。入店してまず驚くのは、カウンター前の壁全面に映し出されるプロジェクションマッピングの迫力ある映像だ(写真上)。

一列に並んだ日本酒の背景で炎が激しく燃え上がったり、桜が舞ったかと思えば、夏の花火、美しい雪景色に変わったり。日本の四季折々の風景や、赤富士といった日本文化を象徴する映像などがどんどん流れてきて客を飽きさせない。映像に合わせて和楽器の効果音なども流れてくるので、画面が変わるたびにテンションが高まり、会話が盛り上がる。

圧倒させられるのは映像ばかりではない。料理はコースが基本(6000円~・税別)で、日本庭園の枯れ山水をイメージした前菜や、衣と牛メンチが別々に調理されて盛られたメンチカツなど、提供されるたびに分子調理の不思議な世界に引き込まれていく。

中でも盛り上がるのが「和牛の肉じゃが」。和牛肉は真空低温調理し、ジャガイモはペースト状にしたものが一緒に盛られている。それを客の目の前で薫製にしてくれるので、煙が広がり香ばしい匂いが漂う。それを盛り上げるように背景の映像は激しく燃え上がる炎に変化。調理パフォーマンスも映像もフォトジェニックで、撮影せずにはいられない。また実際に味わってみると、見た目は肉じゃがっぽくないのだが、口の中が本当に香ばしい「肉じゃが」なのでそれも面白い。

一方、ホタテやカニ、イカなどを使った茶わん蒸しは、海をイメージして表面に水色のジュレがかけてあって美しい。「液体窒素を器の下にしのばせた冷製茶わん蒸しなので、白い湯気が美しく漂い、この一品も撮影に大人気。映像もそれに合わせて海の映像に切り替わり、クジラが泳いでいる映像になります」とマネージャーの石浜耕平さん。料理と映像のマッチングも一興だ。

酒はビールやワインなど一通りそろえているが、特に人気なのは料理一品一品に合わせた日本酒のペアリング(料理9品、日本酒7種のコースで1万5000円・税別)。全国各地の銘酒と料理との相性を説明してくれる。英語でも説明してくれるので、外国人客にも人気だ。

分子ガストロノミーで「和食の常識を覆す」というコンセプトの店らしく、映像も料理も斬新。日本の伝統芸術を表現することにこだわっている点が外国人客に薦めたい理由だ。

プロジェクションマッピングが楽しめるイタリアンは「太陽の娘 FAVETTA」(東京・新宿)。イタリア童話のメルヘンチックな世界観を表現した店で、店内の壁やテーブル上のプロジェクションマッピングでは太陽が笑顔をふりまき、木の葉が揺れ動く。時々、童話の主人公であるFAVETTA(ファベッタ)も顔をのぞかせる。客の7割は女性客で家族連れにも人気だ。

店内74席のうち、テーブル上でもプロジェクションマッピングが楽しめるのがプレミアム席(2~12人席)で、10テーブル用意。誕生日や記念日にオススメの「アニバーサリープラン」(6000円/1万円・税込み)で予約すると、優先的にこの席に案内される。

コースの最後では、デザートプレートにきらびやかな動画が映し出されてクライマックスを迎える。子連れでも、子供がテーブルに映し出されたチョウが舞う動画に反応して喜ぶので、飽きて機嫌が悪くなることも少なく、安心してくつろげると評判だ。

特筆すべきは、同店ではプレミアム席でない客もかなり盛り上がれる点だ。目玉商品で、2種類用意している「本日の魔法のピッツァ」(2種ともに2180円・税込み)がもう一つのエンターテインメントのポイントになっているのだ。

今の時期は、ひき肉やピクルスをのせたピリ辛味の赤いピッツァと、シーフードや野菜をのせた緑のピッツァの2種を提供しているが、どちらも蓋がされた状態で提供。そして客の目の前で蓋の上に点火する(写真上左)。プレミアム席ではこの瞬間に炎と光の映像も映し出される。

炎は演出だけでなく、実際にその煙で香り付けされたピッツァが出来上がる。点火の瞬間は特別な効果音も流れるので、注文をしていない周りのお客も一緒に注目。点火から約3分して蓋を開けると、今度は中から煙と薫製の香りが飛び出すのでまた盛り上がり(写真上右)。ほとんどの客がスマホ撮影しまくる楽しい瞬間だ。

同店がオープンしたのは2017年。歓楽街として有名な新宿・歌舞伎町という立地にもかかわらず、子連れの客も年々増加している。同店を経営するのは、新宿かいわいで飲食店などを展開している新宿メトログループ。その飲食営業部日向守光さんによると、「シネマコンプレックスなど新しい複合商業施設もできたことで、歌舞伎町は『夜の街』から家族連れでも楽しめる街に変わりつつあります」とのこと。

現在ではプレミアム席目当ての予約が全体の約4割を占めている。「SNS(交流サイト)の普及で、映える画像や珍しい動画が撮れるかどうかが、お客様にとってとても重要になってきているのを感じています」と日向さん。客単価が約3500円と気軽に利用できる設定なので、今後もより多くの客に満足してもらえるよう、エンターテインメントを提供し続けていくという。

最後に紹介するのは、スパニッシュ・キュイジーヌの「AFELIZ」(アフェリス)(東京・銀座)。こちらでは、エントランスとダイニング空間の壁と、会員限定のバーカウンターの3カ所でプロジェクションマッピングが楽しめる。60席あるダイニング空間はどこに座っても壁の映像が眺められるが、目の前のテーブルに映像が大きく映し出されるのはそのうち3テーブルだけ。「アニバーサリープラン」(7300円・税別)などを予約すると座ることができる。

デザートプレートなどに光り輝く映像が映し出されるので(写真上)、サプライズ感満載。この席目当ての客も多く、1カ月先まで予約で埋まっているほどの人気だ。店全体では30代後半~50代がメインで女性客が多めだが、限定3テーブルの予約は20~30代も多く、女性グループ客の記念日やカップルのプロポーズなどに好評だ。

限定3テーブル以外でも、壁に映し出された映像が変化する様子は楽しめる。座る場所によって見え方が変わったり、季節によってハロウィーンやクリスマスバージョンの映像に変わったりと、何度来店しても飽きない。食事や会話をゆっくり楽しみながら、途中で「あれ? 今、あそこが動いたよね!」などと会話が弾む。

看板メニューのパエリアは7種類。パエリア発祥の地であるバレンシアの有名店にシェフが赴き、直接作り方を伝授してもらった本格味だ。2人で注文しても、6人用で使う直径50センチほどの大きなパエリア鍋にコメを薄く盛って本場風に作ってくれるのがうれしい。ドリンクはスペインワインを中心にそろえ、グラスワインだけで11種。ほかに日本酒が約50種類(うちグラスは6種)や日本ウイスキー13種もあるので、パエリアと日本酒のペアリングも楽しめる珍しい店だ。銀座界隈の外国人客にはバラの香りの日本茶なども好評だ。

「スペイン料理店をオープンしたいと思って、現地視察をした際、イビサ島に立ち寄りました。そこで1食約20万円もするプロジェクションマッピングのレストランを知って、衝撃を受けたんです」と話すのは同店を経営するオデオクリエーション代表取締役の南彰則さん。

プロジェクションマッピング飲食店を調べてみると、海外に多く、テーブル上に映像が映し出されるスタイルが多かった。だがそれだと1回で飽きてしまうと思い、店内数カ所にプロジェクションマッピングを分散させた。同店が開店したのは16年1月。「プロジェクションマッピングの飲食店としては草分け的存在じゃないかな」と南さんは話す。

プロジェクションマッピングを楽しめる飲食店は、和食・イタリアン・スペイン料理・バー……といろいろあり、想像以上に楽しめる店ばかりだった。非日常的な空間を満喫しながら、仕事仲間や友人たちと通常以上に親睦を深められそう。もしかしたら普段は無口な職場の人なども、こういった店なら自然と会話が弾むこともあるかもしれない。年越しや新年会に、最先端のプロジェクションマッピング飲食店を体験してみる価値はありそうだ。

(フードライター 古滝直実)

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