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画像はイメージ =PIXTA

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人生100年時代のような極めて大きな変化を事実として示されても、何も行動しないタイプの方がいます。そうしてしまうのは、ある意味人間の本能かもしれません。けれども、今回の会社の人事の変化はそうは言っていられなさそうです。

周りが変化しているのなら行動を変えればよいのに

世の中は変化しているのかもしれないけれど、自分には関係しないだろう、という強気の方々がいます。

人生100年時代? 自分はまあなんとかなるだろう。そのためにいい会社に入ったんだから。

年金額が減っていく? 国もバカじゃないんだから、なんとかしてくれるだろう。

社会人からの学びなおし? そんな余裕があれば仕事を頑張ったほうがいいだろう。

そのように考えてしまうのは、動物としての人間の本能かもしれません。危険な目にあったとき、動物はまず、身をすくめて固まるといいます。そうすることで外敵からの攻撃を耐える可能性が高まるからです。

しかし人間は知性ある生き物です。だから知性を持って行動するのなら、事実をしっかり把握して、変化に対応することが当然のように思えます。

けれども、知性ある人間でも、実際に変化に対応できない場合があります。なぜなら、変化に対して人が最初に取る行動は「冷静な否認」だからです。

人は大きな変化を受け入れない生き物

多くの災害や大惨事を取材してきたジャーナリストのアマンダ・リプリー氏は、ベストセラーとなった著書の「生き残る判断 生き残れない行動」(ちくま文庫)を通じて、大きな変化に直面した人の行動を3段階で定義しています。

人が大きな変化=災害や大惨事に直面した際に最初に取る行動は、極めて冷静な、現状否定だと言います。そんなことは起きるはずがない。起きているかもしれないが、私には関係ない。そうして災害から逃げ遅れる場合があると言います。

やがて大きな変化が事実であると認めざるを得なくなったとき、人は思考停止します。危機に直面した動物がそうであるように、人もやはり固まってしまうのです。

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