年内最後にやっておきたい節税策は 確定申告に備える

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写真はイメージ=PIXTA
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年内の残りの日々は家計の節約に大切な時期。来年2月17日から2019年分の所得税の確定申告が始まるからだ。医療費控除や住宅ローン控除、株取引の損益通算などを使って節税するため、年内に済ませておきたい対策を紹介する。

医療費、10万円超か確認

個人の1年間(1~12月)の稼ぎ(所得)にかかる所得税を減らすには所得控除や税額控除、所得計算上の損失の活用が有効だ。所得控除は医療費控除や社会保険料控除など14種類ある。税額から直接差し引く税額控除は、税金の軽減効果が通常、所得控除より大きい。住宅ローン控除が代表的だ。損失の活用は株式の売却損を使うのが典型だ。

まず、医療費控除。病気やケガなどで治療費や薬代などがかさんだ場合に税負担を軽減する。通常の控除と「セルフメディケーション(自主服薬)税制」があるが、通常の控除を例に見よう。

通常の控除は1年間に実際に支払った医療費が10万円(所得金額が200万円未満の場合はその5%)を超えると一定の金額を所得から控除する。一緒に暮らす配偶者や子供などの医療費も算入できる。年内対策の余地があるのは10万円超まであと少しのケースで、「虫歯の治療や入れ歯を作るなど比較的費用のかさむ治療を年内に済ませるのも手」と辻・本郷税理士法人の浅野恵理税理士。土日や年末ぎりぎりまで開院する歯科医もあるので確認しよう。

現金が足りない場合、クレジットカードを使うのも一法だ。カードを使った日(カード会社が医療機関に立て替え払いをした日)は、通常は治療費を支払った日となる。代金が銀行口座から引き落とされた日ではない。年内にカードを利用して治療し、領収書を受け取れば「代金の引き落としが年明けの場合でも、来年の確定申告で控除できる」(藤曲武美税理士)。

社会保険料を「前納」

所得控除では社会保険料控除の活用もある。1年間に支払った健康保険や公的年金などの保険料(生計を一にする配偶者や子供の分も対象)を所得から差し引く制度で、その年に実際に支払った全額を控除できる。各保険料は月ごとに払うのが原則だが、国民年金保険料や国民健康保険料などは翌年3月分まで払うなどの前納の仕組みがある。まとめて前納することで控除額を大きくすることができる。

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