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海外では常に楽しむ心をもち、機嫌よくいることを心掛ける(オーストリア・リンツ市)

comemo

次代を担う旗手たちは何を感じ、何を考えるのか――。日本経済新聞社が運営する投稿プラットフォーム「COMEMO」から、「キーオピニオンリーダー」が執筆したビジネスパーソンにも役立つイチオシの記事を紹介します。メディアアーティストの市原えつこさんによる「フリーランスの仕事術」、最終回は今やだれしも無関係ではいられない海外進出がテーマです。

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根無し草であるフリーランスのアーティストとして活動する私にも、今や海外の扉は開かれています。きっかけとなったのは、ろくに英語もしゃべれないのに応募した海外の賞でした。2018年に世界最大のメディアアート賞といわれる「アルスエレクトロニカ」に応募して栄誉賞を受賞。それをきっかけに海外メディアの取材や海外での展示のオファーが相次ぐようになりました。

インターネットを使えば海外との距離は「ゼロ」になった時代、自分の仕事が思わぬ形で海外とつながり、海外取引や海外出張、海外勤務が始まる可能性は誰にでもあります。私は、何の準備もできていない中、突然海外への扉が開かれた状況に右往左往しましたが、皆さんは対応する準備ができているでしょうか?

「海外に出ていくための準備を」と言うと、「まずは語学を習得してから」と思う人が多いかもしれません。私は正直、かなりの「ヘボ英語」のまま賞に応募し、受賞し、海外展示に臨みました。あまり褒められたことではないとは思いますが、実際に飛び込んでみて恥をかく経験が、実はとても大事なのではないかと思っています。

「準備が整ってから」では永遠に準備は完了しない

私が初めて海外展示に参加したときのパーティーの様子が、いまでも映像で残っているのですが……めちゃくちゃひどい英語でインタビューを受けてしまったので、恥ずかしくて自分では音声を聴けていません。まともな英語がしゃべれないのに、パーティーではトップバッターでみんなの前で自己紹介をすることになり、なんとか勢いで乗り切ったら、面白がってくれたフェスティバルの広報担当の方がインタビューをしてくれました(彼女はその後も継続的にインタビューしてくれ、私の英語の成長を見守ってくれています)。

「まずは準備が整ってから」と考えていると、永遠にその準備は完了しないのではないでしょうか。まずは未完成なままでもいいので現地に飛び込んでみて、恥をかく。コミュニケーションで苦労した経験をもつことで、その後の自分に必要な語学力がどのようなものなのかがわかったりもしますし、学習にも意欲的に取り組めるようになると思います。私も、特に現地では学習がものすごくはかどりました。必死なので……。

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