混雑した高速道SA・PA対策に 人気弁当、車中で舌鼓
連載 高速道路グルメ「弁当」編
混雑した高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)で、頼りになるのがショッピングコーナーなどで売っている弁当だ。手に入れれば、飲食店の行列に加わることなく、好きなタイミングで食事を楽しむことができる。そこで今回は、関東近郊の高速道路で購入できる注目の弁当をピックアップした。
羽生PA「真イカおこわ」
埼玉県羽生市にある東北自動車道・Pasar羽生(羽生PA・下り)の「おこわ米八」では、店内で毎日炊かれている手作りのおこわをイカに詰めて煮込んだ「真イカおこわ」が購入できる。真イカおこわはPasar羽生と東北自動車道・Pasar蓮田(蓮田PA・上り)限定の人気商品で、お土産品としても購入する人も多いそうだ。
湾岸幕張PA「千葉の恵み ふさむすび」
千葉県千葉市にある東関東自動車道・湾岸幕張PA(上下)では、千葉のブランド米「ふさこがね」のおむすびが詰められた「千葉の恵み ふさむすび」が購入できる。おむすびの具材はニンジン、あさり、おかかの3種類。千葉県産の野菜だけでなく、塩焼きされた銚子のサンマも添えられている。販売は土日祝のみだが、年末年始に関しては湾岸幕張PA(上り)は19年12月31日~20年1月3日、湾岸幕張PA(下り)では20年1月1日~3日も販売する予定だという(数に限りあり)。
海老名SA「箱根山麓豚弁当 カルビ&ロース」
神奈川県海老名市にある東名高速道路・海老名SA(下り)では、ブランド豚「箱根山麓豚」を使った「箱根山麓豚弁当 カルビ&ロース」が購入できる。お肉は甘だれがかけられたカルビとロース、ご飯の上に敷き詰められたしぐれ煮の3種類が楽しめる。漬物の野菜も箱根西麓産と、国産素材にこだわったお弁当。
横川SA「峠の釜めし」
群馬県安中市にある上信越自動車道・横川SA(上下)では、9種類の山の幸を盛り込んだ「峠の釜めし」が購入できる。昭和33年に駅弁として登場した定番のお弁当は、令和になっても変わらぬ味わいだ。
また、横川SAの上り線には、かつて碓氷峠を越えていた信越本線で実際に使用されていた鉄道車両を配置したメモリアルコーナーが設けられている。ラッシュで混み合っていない時などに、レトロな雰囲気を残した客席に座ってゆったり釜めしを食べるのも楽しそうだ。
静岡SA「かに寿司」
静岡県静岡市にある新東名高速道路・静岡SA(上下)では、冬場のおいしいカニを使った期間限定の「かに寿司」が購入できる。ごはんの上にはほぐしたカニの身、いり卵、シイタケが交互に敷き詰められているほか、ほぐしていない身も1本まるごと食べられるのがうれしい。販売は土日祝のみ。年末年始も19年12月28日(土)と29日(日)、20年1月1日(祝)、1月4日(土)と5日(日)に発売されるという。2月末まで。
諏訪湖SA「信州ポークの麹味噌焼弁当」
長野県岡谷市と諏訪市にある中央自動車道・諏訪湖SA(上下)では、長野県産の豚肉を使った期間限定の「信州ポークの麹味噌焼弁当」が購入できる。安曇野産のコシヒカリを使ったマイタケの混ぜご飯に、豚肉の麹味噌焼き、カボチャ、ナス、シメジといった山の幸をふんだんに盛り付け。店頭販売は土日のみだが、19年12月30日から20年1月3日までは毎日販売する予定だという。販売は3月13日まで。
阿賀野川SAほか「ますの寿し かにの寿し」
新潟県東蒲原郡阿賀町にある磐越自動車道・阿賀野川SA(上下)では、富山名産の「ますの寿し」と日本海産の「紅ずわいがにの寿し」をセットにした「ますの寿し かにの寿し」が購入できる。どちらも棒状の押しずしが食べやすいように1貫ずつカットされていて、日本海の海の幸を手軽に楽しめる。基本的に販売は土日限定だが、阿賀野川SA(上り)では1月2日~3日も販売するという。
笠間PA・友部SA「笠間いなり」
最後に1月6日から食べられるお弁当を紹介しよう。
茨城県笠間市にある北関東自動車道・笠間PA(集約※)と常磐自動車道・友部SA(上下)では、地元名物のいなり寿司を使ったお弁当「笠間いなり」が購入できる。※「集約」は上下線で共通の施設を使うSA/PAを示す
笠間市には日本三大稲荷に数えられるという笠間稲荷神社があり、キツネの好物とされる油揚げを使ったいなり寿司が古くから親しまれてきた。今回紹介する弁当「笠間いなり」は、地元で親しまれてきたいなり寿司を町おこしにつなげようと開発された商品だ。
いなり寿司といえば、甘辛く煮込んだ油揚げに酢飯を詰めたシンプルなものが思い浮かぶ。しかし、笠間のいなり寿司は野菜、肉、キノコなどの食材を使ったり、酢飯の代わりにそばを詰めたりする「変わり種」が特徴。それが弁当となった笠間いなりも、地元笠間をはじめとした茨城県産の食材を使った5種類のいなり寿司が楽しめる。
具材は春夏秋冬の季節ごとに入れ替わる。現在販売されているのは冬バージョン(毎年12月~翌年2月まで販売)で、入っているのは「きのこのおいなり」「かぶのおいなり」「スキヤキおいなり」「ヤーコンのおいなり」「レンコンとわさびのおいなり」の5つ。具材はシーズンごとに見直されているため、次の冬にも同じいなり寿司が食べられるとは限らないそうだ。
※本記事は12月26日時点の情報で執筆しました。記事中の価格はいずれも2019年12月現在の税込み価格です。
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松村武宏
1979年、長野県生まれ。国立長野工業高等専門学校・電子制御工学科を卒業後、ものづくり・接客業を経てライターの道へ。わが子の成長を見守るかたわら、信州佐久からモバイル情報を発信中。NIKKEI STYLEでは「格安SIM最前線」も連載中。
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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