20代の編集者が選ぶ 次世代リーダーが読むべき9冊

世の中を変えるようなイノベーションが大企業から起きないのはなぜか、を考えた北野唯我『天才を殺す凡人』は分析の切れ味の鋭さが光る好著(参考記事 「天才・秀才・凡人」 会社は3種の人でできている)。組織において働く人の才能を天才、秀才、凡人の3つのタイプに分類しました。その視点から、社会を変革する可能性を持つ天才が会社で「殺される」構造やメカニズムを明らかにするとともに、タイプ別の才能の生かし方や伸ばし方、活躍の道などを説いています。

組織は人です。「パワハラ」がさまざまな形で問題になりましたが、働きやすい職場でなければ生産性は上がりません。お笑い芸人出身の人事コンサルタントが書いた中北朋宏『「ウケる」は最強のビジネススキルである。』は、対話を増やしながらチームの人間関係を円滑にする処方箋として「笑い」に焦点を当てました(参考記事 離職減り営業力アップ 組織を強くする「笑い」の技術)。ストーリー仕立てで、仕事に役立つ「笑い」の作り方や活用の仕方を学べる構成になっています。自分から周囲の空気を変えてみたいという気持ちがある人に、お薦めします。

中国を通じてグローバルな視点を鍛える

『中国人は見ている。』

最後にグローバルな視点を与えてくれる2冊をご紹介しましょう(参考記事 「孫子」で解く アマゾンとアリババIT対決の未来)。米中摩擦や香港の混乱など2019年は中国発のニュースが世界経済に大きな影響を与えましたが、ビジネスの面では、ITプラットフォーマーの動きから目が離せません。田中道昭『GAFA×BATH』はテクノロジーの分野にフォーカスを当てて米国と中国の対立を描いています。

一方、等身大の中国ビジネスパーソンを描いているのが中島恵『中国人は見ている。』参考記事 CCだらけのメールが謎 中国人が驚く日本の仕事習慣)。中国人のビジネスパーソンが日本の「すき焼き」接待を好まないことや、CCメールに戸惑うことなど、豊富な取材を基に日中の異文化ギャップを浮き彫りにします。著者は30年以上中国と付き合っているという日本人ジャーナリストで、面白いエピソードも満載です。

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