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水虫、自己判断で放置は禁物 糖尿病の人は要注意

いつまでも歩けるための健足術(7)

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NIKKEI STYLE

日経ヘルス

自分の足を健康に保つための「健足術」の連載7回目は、水虫について解説する。かゆみなどがないと放置されがちだが、家族や自分が糖尿病の場合は注意が必要だ。自分で判断せず、水虫のタイプごとに適した薬で治しましょう。

◇  ◇  ◇

「日本をはじめとして、はだし文化のアジアは、世界的に見て水虫が多いといわれる」と話すのは、「足」を専門的・総合的に治療する下北沢病院の久道勝也理事長だ。

水虫は白癬菌(はくせんきん)という真菌(カビ)の一種が原因の感染症。白癬菌は、暖かく湿度が高い場所を好み、角質のたんぱく質をエサとして増殖する。そのため、水虫は足指の間やかかと、そして爪に起こりやすい。

「日本の場合、夏は自宅ではだしで過ごすことが多い。そのため、家族に一人でも水虫の人がいると、床に白癬菌をバラまき続けているため、ほかの人が治そうとしても、いつまでたっても治らない。水虫を火とたとえると、塗り薬で鎮火しようとしているのに、わきで水虫の人が火をつけているようなものです」(久道理事長)

さらに、昔から日本では銭湯など、不特定多数の人が裸足で集う場があった。このことも、日本人が水虫になりやすい一因だとされる。

ちなみに、「水虫は英語では『アスリート・フット』と言います。それは運動選手に多いから。運動をして汗をかくと、靴の中は蒸れた状態。そしてアスリートたちが使うシャワーやロッカールームなどの施設は暖かく、湿気が多い。白癬菌が広がる条件がそろっているからですね」と久道理事長は説明する。

一口に水虫といっても種類ごとに治療法が異なる

水虫には、大きく分けて2種類ある。足指の間やかかとに起こるのが「足白癬(あしはくせん)」、爪に起こるのが「爪白癬(つめはくせん)」だ。

日本皮膚科学会によると、日本では、足白癬が増え始める5月には、5人に1人に足白癬があるという。そして季節的な変動がない爪白癬は、常時約1000万人が患者だと推計されている。こんなにも多いのに、かゆみなどが出ないと、放置する人も多い。

ただ、「足白癬も爪白癬も年齢が上がるにしたがって増えることがわかっています。そのため、介護老人保健施設など、高齢者施設では非常に多い。合併症などがなければ、命にかかわるような病気ではありませんが、問題は糖尿病。糖尿病の人は水虫になりやすいうえに、しばしば水虫が思わぬ重症化のきっかけになるからです。自分が糖尿病でなければ、気をつける必要がないと思われるかもしれませんが、前述したように家族に水虫の人がいたら、うつりやすくなります。家族に糖尿病の人がいれば、水虫対策をしっかりすべきです」(久道理事長)

特に、もともとの足の形として、足指と足指の間隔が狭く、"閉じている"人はなりやすいというデータがある。「風通しが悪く、指の間が蒸れやすいためですね。思い当たる人は意識して予防してください」と久道理事長は注意を促す。

自己判断せず、医療機関を受診する

では、もっと細かく水虫を見ていこう。指の間やかかとの「足白癬」は、趾間(しかん)型、小水疱(しょうすいほう)型、角質増殖型の3つに分けられる。これに加えて、爪に起こる「爪白癬」という4つに大別するが、治療法が水虫のタイプによって異なっているため、医療機関で診断してもらうことが大切だ。

「最も患者数が多い趾間型や、小水疱型の治療には主に塗り薬が使われます。しかし、皮膚表面の角層が厚くなる角質増殖型と、爪の"中"に白癬菌が入り込んだ、爪白癬の場合、塗り薬では有効成分が奥まで届かない。そのため、のみ薬で治療します。現在、最も使用されているのは、テルビナフィン塩酸塩(ラミシール)というのみ薬です」(久道理事長)。

水虫かどうかは、くれぐれも自分で判断しないでほしいと久道理事長は言う。

「なぜなら一見、水虫のように見えても、ほかの皮膚病であることも多いからです。水虫治療のプロである皮膚科医ですら、必ず顕微鏡検査で白癬菌の有無を調べます。それだけ紛らわしいケースが多いのです」と続ける。

最近は、水虫の処方薬が市販薬に転用されている(こうした薬剤をスイッチOTCと呼ぶ)。きちんと使えば効き目は問題ないが、「水虫でない場合は、改善しません。しかも、受診前に市販薬を使用してしまうと、いざ検査を受けても、菌が見つからなくなってしまいます。そして医師の方は、それが市販薬の効力で表面の白癬菌が死んでいるだけなのか、それとも、そもそもその人が水虫ではないのかが判断できなくなる。最初の診断でつまずくと、その後の治療にも影響が出てしまうので、自己判断は要注意です」と久道理事長は強調する。

おかしいなと思ったときは、皮膚科を受診し、検査によって医師に診断してもらうこと。そして自分の水虫のタイプに合った適切な治療法で白癬菌を退治し、周囲に感染を広げないようにすることが大切だ。

久道勝也さん
 下北沢病院(東京都世田谷区)理事長。獨協医科大学卒業後、順天堂大学皮膚科入局。米ジョンズ・ホプキンス大学客員助教授などを経て、米国のポダイアトリー(足病学)に注目し、足を専門的・総合的に診察する「下北沢病院」を設立。日本皮膚科学会認定専門医、米国皮膚科学会上級会員。

(ライター:赤根千鶴子、構成:日経ヘルス 白澤淳子)

[日経ヘルス2019年10月号の記事を再構成]

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