丸の内界隈(かいわい)でも、今やすっかり定着した、スーツやジャケパンにリュックの組み合わせ。朝の通勤シーンを一望すれば、みんな背中にオン・リュック。パソコンや携帯が欠かせない今時のモバイル事情にもかない、かつ動きやすい、市民権を得るのは必然です。
けれど、女性目線からみれば、このリュック、実はなかなかに悩ましい存在。「頭ではわかっていても、心が追いついていかないのよ……」と、ヴェンダー室でうなずきあうのは、恋多き丸の内の女性たち。便利さゆえか、昨今は平日デートだと、リュック姿でご登場、というのも往々にしてあるものです。
もともとはアウトドアのアイテムゆえ、デートにふさわしいビストロやバーなどでは、やはりくだけすぎた印象に。しかも、「とりあえず仕事中に来た」的な余裕のなさを感じさせ、期待値の高い夜に水を差してしまいそう。
さらに言えば、女性にとって、男性の後ろ姿は実に色気を感じるところなのです。男は背中で語るといいますが、人間性の厚み、孤独や包容力などいろいろなストーリーを妄想させるのが、そう背中。
デートの別れ際などに、こっそり見入ってしまうのはそのためなのですが、その視線の先にリュックは、「今日も遠足……」とつぶやきたくなる残念度。リュックは普及すれども、悩ましいのが現実なのです。
バッグはスタイル全体を大きく左右します。せっかく予定のある日、女性目線におしゃれと映るビジネスバッグを用意するのは、決して無駄な投資ではないのです。

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