Men's Fashion

「装いの基本は東大ラグビー部時代に学んだ」

リーダーが語る 仕事の装い

西武ホールディングス社長 後藤高志氏(上)

2019.12.23

2019年のパ・リーグを制覇したのは、昨年に続き埼玉西武ライオンズだった。球団オーナーの後藤高志・西武ホールディングス社長は、「峻別(しゅんべつ)と集中」「フェアプレー精神」といった独特の哲学で、かつて経営危機に陥った西武グループを再生させた剛腕経営者だ。傘下に西武鉄道やプリンスホテルなど多彩な企業群を置く。ビジネスパーソンのさわやかな服装は、企業経営の重要な要素ととらえる後藤社長は「装いの基本は東大ラグビー部時代に学んだ」と語る。後藤社長に身だしなみの流儀を聞いた。




スーツはシーズンごとに8~10着を着回し

――スーツはどこであつらえていますか。

「西武池袋本店5階のメンズコーナーです。ワンフロアでスーツの仕立てからネクタイ、靴、財布など革小物に至るまで全部そろえられるので便利です。微妙なところまでしっかり調整してくれるベテラン担当者の方にスーツの生地なども任せています。シャツもあわせて購入しています」

――どのようなワードロープをお持ちですか

「シーズンごとに8~10着持っていて着回しています。朝にワードロープを開け一番手前のスーツを着て、1日終わると一番奥の端につり、順々にずらしていきます。翌朝はまた一番手前のスーツを羽織るといった具合で、10日くらい経(た)つと一巡して最初に戻ります」

「スーツはネイビーブルー、ダークグレー、チャコールグレーが中心ですね。夏のオフでは麻のジャケットにピンクのシャツで出かけることもあります」

――西武ライオンズの打順表のようですね。ネクタイで好みのブランドはありますか。

「14~15年前からフェラガモ中心に締めています。ほかのブランドは使っているうちに布地が丸まってくるけれど、フェラガモはかっちりしたままで柄のデザインも好きですね。あとはエルメス、バーバリーくらいかな。西武鉄道のセレモニーなどでは列車をデザインしたネクタイを締めることもあります。国産で銀座・田屋の製品です」

後藤社長が愛用するグランドセイコー(右)とピアジェの腕時計

「時計はグランドセイコー。アストロンのときもありますね。セイコーホールディングスの服部真二会長と親しいこともありますが、セイコーブランドは昔から使っています。特別な記念日にはピアジェの時計をはめます。2014年に上場したときに信頼している弁護士の方から夫婦ペアでプレゼントされ、重宝しています」