輝くよりも大切なこと 女性の生き方、取材続ける19歳ウーマンズイノベーション代表 大山友理さん

初期にインタビューしたひとりに、総務大臣に就任する直前の野田聖子衆院議員がいた。メールで取材を申し込み、2週間返事が来なかったら次はファクス、その次は電話と、粘り強く交渉し、30分の時間をつくってもらった。「誰からも応援されなかったとしても、自分の信じる道は絶対にあきらめないで」というメッセージは活動を続ける原動力にもなった。

大山さんは大学2年生。次のチャレンジに思いをめぐらせている

津田塾大学に進学後も、多くの人が認める実績や知名度のある存在に取材を重ねていった。しかし、企業のインターンで働くことの厳しさの一端に触れたこともあって、活動開始から2年がたとうとするころには、新たな問いが自分の中で大きくなっていた。「自分も同じようにできるの?」

母のひと言も重かった。メディアが取り上げるような輝く女性ばかりを話題にしていた自分に放たれた「聞きたくない」。働きたくても働けなかった母をみて始めた活動なのに、その話がいつの間にか母を傷つけていた。母の経験から自分がつかみ取るべき大事なことは、ほかにもあったのではないか。

祖母は「町のロールモデル」

メンバーにも問いかけてみた。「私たちの世代は、細く長く働き続けることに気持ちが向いている子が多い。取材した内容と読者の『共感ポイント』が一致しないこともあるのでは」。みんな同じ思いだった。インタビューの対象を大きく広げた。

「息を吸うように」自然体で仕事をしている会社員、看護師をやめて子育てしながら雑貨店を経営していた女性、こんな先輩たちの話からは、働くことが生き方のすべてを決めるわけではないと教えられた。「『多様な女性のロールモデル』と言いながら、偏りがあった。いろんな生き方が正解だと気づかされた」。そして思い出したのが、大好きな祖母の存在だ。

仙台に住む祖母は、小さなブティックとレストランを営んでいた。いつも笑顔で、店には地元の人がたくさん集まった。「おばあちゃんのような、地域に根差した『町のロールモデル』を紹介したい」。各地の学生らと協力するネット上のコミュニティーを立ち上げ、全国の「地に足の着いた」ロールモデルに焦点を当てていく方針を決めた。まずは札幌、山形、仙台で動き始めている。

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