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相手が話した英語を誤解して受け取ってしまった。そんな体験はどなたにもあると思います。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんは「日本人が聞き手として勘違いしやすい英語表現がある」と言います。今回はappleが持つ、色々な意味に注目してみましょう。今回はスティーブ以外の同僚も会話に登場します。

◇  ◇  ◇

ユウカの会社で新たな人事発表があり、入社して年数がそれほど経っていないというのに、異例の早さで昇進したスタッフがいることがわかりました。今日はスティーブに加え、同じ課のキャシーとポールとランチへ。ランチタイムではその人の話題でもちきりです。スティーブがかつて、同じチームで仕事をしていて、その人のことをよく知っているようです。みんなスティーブに彼がどんな人か矢継ぎ早に質問しています。ユウカも彼について質問したのですが、スティーブの返答に周りのみんなの反応は微妙なものでした。でもユウカにはいまいちピンときません……。

それはこんな会話でした。

Steve: Mike and I were on the same team when we first started.
Kathy: Did you two start at the same time?
Steve: No, he started a little after I did.
Kathy: Really? So it hasn't been that long, right?
Steve: I guess about five years or so.
Kathy: I've already been here over 10 years...
Yuka: How did he get promoted so quickly?
Steve: It's not that he's really good at his job, but he's good at polishing the apple.
Yuka: Polishing apple? That's why?
Paul: It seems that way.
Kathy: Well, that's one way to get a promotion.

日本語に置き換えてみると次のようになります。

スティーブ:マイクと俺は初めのこと同じチームで働いてたんだ。
キャシー:同期だったんだ。
スティーブ:いや、彼のほうが少し後に入ってきたんだ。
キャシー:本当? それってそんな前じゃないわよね?
スティーブ:うん、5年くらい前じゃないかな。
キャシー:私なんて10年以上も働いてるのに。
ユウカ:どうしてそんなに早く出世したの?
スティーブ:仕事ができるタイプではないんだけど、ゴマするのがうまいんだ。
ユウカ:リンゴを、磨く? それが理由?
ポール:だろうね。
キャシー:なるほどね、昇進するわけだわ。

上の会話では、みんな異例の出世を果たした社員に興味津々。たった5年ちょっとで昇進した理由を、ユウカも気になって聞いてみたのですが……。何かが得意だとスティーブの放ったひと言に、しらけた様子のキャシーとポール。いきなりapple「リンゴ」という、昇進やビジネスには関係なさそうな単語が出てきて、ユウカは面食らってしまいます。一体何が得意だと言ったのでしょうか?

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