ミドルの転職最大の壁 「嫁ブロック」は3タイプある経営者JP社長 井上和幸

悪しき「嫁ブロック」=世間体・ブランドを意識

「今度、B社に転職しようと思っているんだ」。そう切り出したあなたに対して、パートナーは「えー、なんで? 有名企業を捨てて、そんな中堅企業に行ってどうするのよ? 実家や親戚だってなんて言うことか」「給料下がっちゃうんでしょ? 困るわよー、家計のやり繰りが変わっちゃうじゃない」「転職なんて大丈夫? 知らない人たちばっかりでしょ、不安だわ」

一般的に世にいう「嫁ブロック」は、このケースを指しています。転職先の会社の「格」が低い。年収が下がってしまう。転職されること自体が不安。反対理由がこうした転職先のネームバリュー・企業ブランド、報酬などといった「転職先企業のハード情報」についてである際、パートナーと向き合い、いろいろと本質的なすり合わせと協議を要します。

これは実は、ことは単に「転職先企業のハード情報」にあるのではないということに気づくことが最も重要です。そう、パートナーは転職への難色を、「転職先企業のハード情報」にかこつけていますが、本音は「自分のプライド、安心感」にこそあるからです。

目先の年収ダウンだけで反対されている、大手企業勤務などの企業名・ブランドを失いたくない、単純に転職されるということに対する不安。もちろんこれらを失うという感覚を持つパートナーの心情は察してあげるべきです。

ただ、パートナーにしっかり理解してもらいたいこともあります。それは、あなたの仕事上での充実と活躍こそが、今後の家族やパートナーとの人生を中長期的により良いものとするという観点から考えれば、あなたが現職でくすぶっている・満たされていない状況よりも、新天地で輝き活躍することのほうが望ましいライフプランをもたらしうるのだということです。

そのためには、現職での状況や本音についても、現状以上にしっかりと情報共有することも大事です。往々にして企業ブランド、世間体、給与水準などを重視するパートナーをお持ちの人は、実際の職場での状況や立ち位置、ご苦労などを共有していないことが多く、これがさらに「嫁ブロック」を助長させていることが少なくありません。

あなたに今回の転職が本質的・中長期的観点から見て自分の仕事上のあり方として望ましいものだという確信があるならば、このケースでパートナーの説得、合意が難しければ、押し切ることも大事。それぐらいの覚悟で対話に臨んでください。

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