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ビストロできんぴら・ハムカツも楽しむ 東京・神楽坂

2019/12/16
京都の吉田パン工房から取り寄せたパンにトリュフをかけた「サマートリュフのチーズトースト」
京都の吉田パン工房から取り寄せたパンにトリュフをかけた「サマートリュフのチーズトースト」

東京・神楽坂の飲食店街から少し離れた静かな路地裏に2017年7月にオープンした「BOLT au crieur de vin(ボルト オー・クリヨー・ド・ヴァン)」は「ミシュランガイド東京2019」ビブグルマンに掲載され、話題となっているビストロだ。

Summary
1.美食家をうならせるコスパ最高のビストロ
2.古典的なフランス料理へのオマージュを込めた居酒屋メニュー
3.「肩ひじはらずに楽しんで」がオーナー夫婦の思い

オーナーシェフを務める仲田高広さんは料理学校を卒業後、肉料理の有名店「マルディグラ」(東京・銀座)や正統派フレンチの名店「レスプリ・ミタニ ア ゲタリ」(東京・四谷)で修業した後、渡仏。

「その頃のフランスは『ビストロノミー』ブームの真っただ中。気軽でおいしいビストロとの出合いに感動した日のことは今でも忘れられません」(仲田さん)

ビストロノミーとは、美食を意味する「ガストロノミー」と、カジュアルなレストラン「ビストロ」を合わせた造語で、リラックスした雰囲気の中で本格的な料理を味わうという意味だ。

「この店のコンセプトは、僕と同世代の40代の方はもちろん、20代の方でも自分のお金で週に2~3回通える店。フレンチをよく知らない人でも気軽に普段使いできる店をつくりたかったんです」と仲田さん。

そのため「ボルト」にはコースメニューがなく、1000円前後から楽しめるアラカルトが豊富にそろっている。その中から特に人気のメニュー4品を紹介しよう。

子牛の腎臓を使った「ごぼうとロニョン・ド・ヴォーの温きんぴら」はビストロならではの料理

内臓料理が得意という仲田さんのおすすめが「ごぼうとロニョン・ド・ヴォーの温きんぴら」。

「ロニョン・ド・ヴォーとはフランス語で仔(こ)牛の腎臓です。フランスの古き良きビストロではよく使われていたのですが、日本ではまだなじみの薄い食材のひとつ。食べやすく調理しておいしいものだと知ってもらいたいですね」と仲田さん。

ロゼ色のロニョン・ド・ヴォーにナイフを入れると、まるでコンニャクのようなプリッと優しい食感。ゴボウは厚めにカットされ、シャキッとした歯ごたえがきわ立っている。

キビ砂糖と酢をカラメル状に煮詰めたソースをゴボウとからめて、土壌由来のミネラル感豊かなロワール地方の赤ワインと一緒に炊きあげる。最後に加えられた赤ワインビネガーの酸が、かむほどにゴボウからにじみでる。

きんぴらという名の通り、どこか懐かしい風味は奥にひそむしょうゆの香りのためだ。さらにバターやコニャックの優雅な香りによって品をただよわす。

続いて「サマートリュフのチーズトースト」。

京都の吉田パン工房から取り寄せているパン・ド・カンパーニュ(フランスパンの1種で「田舎パン」の意味)に、薄茶色のトリュフがかけられている。ラクレットチーズの独特な香りに負けないよう、サマートリュフはトリュフオイルで風味付けされている。

ピラミッド型のマルドンソルト(英国産で「塩の芸術品」とも呼ばれている)の砕ける食感と官能的な香りは身体中の神経を刺激する。

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