21年卒の就活でもう内定 始める時期は自分で決める就活探偵団

イラスト=強矢さつき
イラスト=強矢さつき

2021年卒業予定の学生の就活が事実上スタートしている。一部の企業では選考も始まっている。企業の選考日程を定めた政府のルールに比べて半年以上も早い。いち早く優秀な学生を取り込みたい企業と、少しでもいい会社に食い込みたい学生。双方のニーズが合致した形だといえるが、この流れに乗れなければ就活は成功しないのだろうか。就活探偵団が探ってみた。

イベントで早期接触

「文系学部でプログラミングスキルはまだないのですが、私でも働けますか」「弊社では入社してから勉強できるので大丈夫ですよ」

11月14日。都内のイベントスペースで一風変わった合同企業説明会が開かれた。その名も「旅人採用」。訪問国数が5カ国以上か海外の滞在期間が1カ月以上ある学生が参加できるイベントで、約30人が集まった。

「旅人採用」のイベントでは学生たちが人事担当者に熱心に質問していた(東京都渋谷区)

学生は5~6人のグループになって席に座り、中堅・ベンチャー企業6社の人事担当者が約10分ごとに各席を巡回、学生の質問に答える。人事担当者は気になった学生がいたら、その場で声をかけ、面談や選考に招待することができる。

東南アジアを中心に10カ国以上をバックパッカーとして旅をした経験を持つ同志社大の男子学生は「将来は起業家になりたいので、若いうちから権限を与えてくれる会社に入社したい」と話す。

旅人採用はメディア事業などのTABIPPO(タビッポ、東京・渋谷)と人材派遣のダイブ(東京・新宿)が共同で実施。この秋に東京と大阪で計4回開いた。19年度は選考が進んで、約20人が内定を獲得する見通しだ。「旅人は現状を変えたいという意思を持っていて、当事者意識を持って働いてくれるのが魅力だ」(参加した企業の人事担当者)

こうしたイベントなどで早期に学生に接触しようとする企業が増えている。就職情報大手のディスコ(東京・文京)が企業人事担当者に実施した調査によると、21年卒の採用活動について、20年3月以前に面接を開始する予定があると答えた企業は58%と前年に比べて10ポイント高まった。

都内にある私大のキャリアセンターの担当者は「学生からの相談のうち、半分はすでに選考に関するものになっている」と明かす。

これまでの企業の採用活動は、大学3年生の3月に説明会解禁、4年生の6月に選考解禁という経団連が定めた日程ルールに準拠していた。ただ、経団連会員企業に限られていて、ルール破りが横行していた。

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