がんのリスク 野菜や果物多く食べると本当に下がる?

日経Gooday

答えと解説

正解は、(2)一部のがんではリスクを低下させることがほぼ確実 です。

一般に、野菜や果物がカラダにいいという印象を持つ人は多いと思います。実際にがん予防の効果も期待できます。国立がん研究センター社会と健康研究センターのセンター長、津金昌一郎さんは「多くの研究から、野菜や果物にはがん予防の可能性が示唆されています」と話します。

国立がん研究センターの研究グループでは、最新の研究結果を基に、日本人のがんと生活習慣との関係のリスク評価を行っています。そこでは、「野菜と果物を不足なく食べれば『ほぼ確実』に食道がんの発生リスクを低下させ、胃がんについてもリスクを低下させる『可能性あり』と評価しています。また果物は肺がんのリスクも低下させる『可能性あり』となっています」(津金さん)

食道がんの場合、下図のように、多く食べる人ほどリスクは下がっています。野菜と果物をあまり食べない人と比べて、どちらもよく食べる人は、がんになるリスクがほぼ半分です。

野菜や果物の摂取量が低い人を1とした場合の食道がんの罹患リスク。国立がん研究センターの多目的コホート研究より作成。(Int J Cancer. 2008;123:1935-40.)

毎日野菜を小鉢で5皿、果物を1皿食べよう

それでは、具体的に1日にどのくらい食べればよいのでしょうか。

津金さんは「野菜と果物を合わせて400gとることが推奨されています。さまざまな種類の野菜や果物を組み合わせて、1日で野菜を小鉢(70g程度のもの)で5皿、果物を1皿食べるように心がけてください。これで約400g摂取できます」と説明します。

野菜や果物には、各種のビタミン(葉酸含む)、ミネラル、ポリフェノール、食物繊維などのさまざまな成分が含まれています。「それぞれが持つ抗酸化作用や発がん物質の解毒作用、DNAの正常な複製維持作用などが、がん予防に役立っているものと推測されます。食物繊維の摂取は大腸がんのリスクを下げることも分かっています」(津金さん)

さらに津金さんは、「野菜や果物の摂取は、脳卒中や心筋梗塞をはじめとする生活習慣病の予防にもつながります。できるだけ意識してとるようにして、不足しないようにしましょう」とアドバイスします。特に、外食の多い人は積極的にとるようにしましょう。

(日経Gooday編集部)

[日経Gooday2019年12月2日付記事を再構成]

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