2019/12/10

小谷氏が注目したのは子息のマティーン王子。即位礼正殿の儀での正装姿は、ネット上でイケメン王子と評判を呼んだ。王子自身のインスタグラムもあるが、フォロワー数は100万人を超えるという。「筋肉質の逆三角形ラインでスーツが良くはまっている。肩のラインも腕回りにもシワがない」と観察する。優れた着こなしの第一歩は、優れた体形と説く。「王子自身の美意識の高さがスーツ姿にも出ている」と小谷氏。

「民俗衣装の礼装にオーラ」ブータンのワンチュク国王

ブータンのワンチュク国王は今回も民族衣装中心だった。最初の外遊先に日本を選んだこともあり読者の皆さんにはおなじみの国王だろう。39歳。柴田氏は「素材は高級羊毛に麻とシルクを入れた独特の織物だろう。黒髪のヘアスタイルをかっちり固めておいて、様々な色合いを組み合わせた衣装と対比させた演出が素晴らしい」という。ワンチュク国王は英オックスフォード大で政治学を修めており、ラペルが細めのスーツをきれいに装うときもある。それでも中野さんは「堂々としたオーラが最も輝くのは民族衣装の礼装のときだ」と言いきる。他国には出せないアイデンティティーの美しさには感動すら覚えるという。

チャールズ英皇太子やベルギーのフィリップ国王、ワンチュク国王らは、みな何度も訪日し上皇さまの謁見も経験した知日派だ。世界の王族に共通するポイントは「着こなし感」だと小谷氏は指摘する。ビスポークで飛びきりの1着をあつらえても、それだけではまだ足りないという。

「チャールズ皇太子の装いからは、全体に肩の力が抜けていて、楽に過ごしたいという気持ちがうかがえた」と小谷氏。しかしそこから先は崩れない。知性や教養、自信があるからこそ自然体の着こなし感が生まれると小谷氏は説く。

(松本治人)

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