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新時代令和のラーメン総括 わざわざ訪ねたい厳選3店

「スタミナ満点ラーメンすず鬼」の「スタ満ソバ」

スタミナ満点ラーメンすず鬼

<JR中央線三鷹駅から徒歩3分。深夜、こんな高水準のラーメンが食べられる>

店舗の場所はJR三鷹駅南口から徒歩3分。

同駅の周りは特にロータリーを中心に、現在、再開発が着々と進んでいるところ。が、駅前から少し遠ざかれば、昭和の雰囲気が色濃く漂うスポットが数多く残る。

やや昭和な香りが残る飲食店街に店舗がある

「すず鬼」が入居する飲食店街「味の散歩道」も、そんなノスタルジックな空間のひとつ。公団アパートに掲げられた「味の散歩道」の黄色い看板は地域のランドマーク的存在。その看板の下を潜り、地下へと続く階段を降りれば、店舗はすぐ目の前だ。

同店を切り盛りする鈴木店主はこれまでに、都内のラーメンシーンを彩る数々の人気店を立ち上げてきたすご腕。

その実力の確かさは、食べ手のみならず、同業者である作り手からも折り紙付きであるが、そんな店主が、夜営業専門店として、19年11月に始動させたのが、「スタミナ満点ラーメンすず鬼」。

「すず鬼」が1日の営業を開始するのは、日もとっぷりと暮れた18時45分から。売り切れない限り、午前0時まで営業する。特に東京西部から都心に通勤するサラリーマンにとっては、感涙ものの営業時間帯だろう。

同店が手掛ける麺メニューは、「スタ満ソバ」と「辛いスタ満ソバ」の2種類。基本メニューは「スタ満ソバ」だ。

スープをひと口すすれば、ガツンと濃密なしょうゆダレのうま味が口内の隅々にまで拡がり、その後、ニンニク油の香味が、ふわりと鼻腔へと突き抜ける。豚のコクを、うま味を構成する土台として据え、重厚さを感じさせる味わいへと仕上げたセンスもさすが。

スープに合わせる麺は自家製。福島県のご当地麺「白河ラーメン」の麺に用いる小麦と二郎系ラーメン御用達の小麦「オーション」をブレンドし、硬めにゆで上げた極太麺はすすり心地、かみ心地、風味のすべてが絶賛に値する。

鈴木店主の力量の高さは重々承知していたが、「スタ満ソバ」の完成度は、そんな想定をも軽々と上回るものだった。仕事帰りに立ち寄りたいラーメン店の最有力候補のひとつだろう。

(ラーメン官僚 田中一明)

田中一明
1972年11月生まれ。高校在学中に初めてラーメン専門店を訪れ、ラーメンに魅せられる。大学在学中の1995年から、本格的な食べ歩きを開始。現在までに食べたラーメンの杯数は1万4000を超える。全国各地のラーメン事情に精通。ライフワークは隠れた名店の発掘。中央官庁に勤務している。
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