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新時代令和のラーメン総括 わざわざ訪ねたい厳選3店

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NIKKEI STYLE

新時代令和を迎えた2019年、残すところ1カ月を切った。これまでに多くのラーメン店を紹介してきたが、今回は、今年をしめくくるにふさわしい優良店を紹介する。都内の北部、西部とやや都心からは離れるが、わざわざ訪問する価値大の店だ。遅い時間まで営業している店もピックアップしたので、ぜひとも足を運んでいただければ幸いである。

キング製麺

<王子駅から徒歩5分。実力派店主の進化する自家製麺>

ロケーションは東京北部のターミナル、王子駅から徒歩5分弱。駅前から緩やかな坂道を登り、北区役所を横目で見ながら歩みを進めると、ほどなくシックな深緑色に彩られたシックな店舗が視界へと飛び込んでくる。それが、今回ご紹介する「キング製麺」だ。

オープンは19年3月。切り盛りするのは、2軒のミシュランガイド掲載店舗を率いる水原店主。「キング製麺」は同店主が率いるサードブランドとなる。

「サードブランドとなるこの店で取り組んでいきたいのは、麺づくり。これまでの店舗では製麺所から麺を取り寄せていましたが、そろそろ自家製麺に挑戦したくなりまして」

自家製麺を手掛けるに当たって同業者の友人から知恵を借り、自分が創るラーメンの麺にも活用できそうだと感じた手法は積極的に採用。オープン後も、栃木を代表する名店「手打ち焔(ほむら)」へと幾度も足を運び、その技法を自分なりに検討・分析するなど、努力の日々を重ねる。

同店が提供する麺メニューは「白だしラーメン」と「山椒(さんしょう)ラーメン」。基本メニューは、券売機の筆頭を飾る「白だしラーメン」だ。

片口イワシ、昆布、アサリなどの魚介素材に加え、大量のカツオからだしを採ったスープは、刀のごとく研ぎ澄まされたうま味が、食べ手に鮮明な印象を刻む会心の出来栄え。そのスープを、自家製の平打ちストレート麺が余すところなく拾い上げ、口元へと運び込む。これを飲んで感動のため息を漏らさない食べ手など、存在しないだろう。

それだけではない。スープ表面に大小様々な円弧を描くラードが、スープに絶妙な野趣味を添えている点も、見逃せない。

鏡面のように麺肌滑らかな自家製麺がスープのみならず、ラードもしっかりと回収。乾物の和風味とラードの香味が舌上で一体と化し、ビッグバンのように口腔(こうこう)内でさく裂する。

そんなうま味の動的な移ろいに、しばし恍惚(こうこつ)の境地に陥ってしまった。

拉麺五瞭(ラーメンごりょう)

<都営地下鉄三田駅から徒歩3分。ビジネスマンのオアシスに新ホープが誕生>

飲食店、居酒屋、娯楽施設などの店舗が軒を連ね、日夜、大勢の人たちでにぎわう東京・三田の「慶応仲通り商店街」。

そんな「慶応仲通り商店街」の一画に、19年10月にオープンしたのが、「拉麺五瞭」だ。

ロケーションは最寄りである都営地下鉄三田駅から徒歩3分程度。駅近の立地で、かつ、営業時間も長めなので、店舗近隣の企業に勤務するビジネスパーソンのみならず、勤務地が多少離れていても、気軽に足を運んでいただく価値は十分にある。

加藤店主は焼肉店に勤めた後、都内の人気ラーメン店で修業を重ねた生粋の料理人。柔らかな物腰と屈託のない人柄が同居する、愛されキャラ。

同店が提供する麺メニューは、牛をベースとしたラーメン。メニューは「牛骨白湯(コムタン)」「辛牛骨白湯(ユッケジャン)」「牛骨白湯(燻製醤油=くんせいしょうゆ)」の3種類。看板は、券売機左上にさん然と輝く「牛骨白湯(コムタン)」だ。

食べ手に等身大の「牛」の魅力を伝えたいと、動物系ラーメンのつくり手が陥りがちな濃度至上主義的な考え方を一蹴。牛骨を煮込む時間は、その味が最も正しい形で伝わるさじ加減にとどめ、だしのパートナーとなるかえしにも、牛の風味の引き立て役を担わせる。

スープだけではない。1杯の丼の中で牛の魅力を極限まで表現するため、牛骨の周りに付着する肉から「油」をとり、トッピングとして「牛そぼろ」を採用。そのこだわりようは生半可なものではない。

これからは、自分がお客さんを喜ばせる立場に回りたい。舌の上で穏やかに膨らむ牛のうま味と、鼻腔(びこう)を心地良く刺激する牛の香りに、そんな店主の思いが込められているような気がした。

スタミナ満点ラーメンすず鬼

<JR中央線三鷹駅から徒歩3分。深夜、こんな高水準のラーメンが食べられる>

店舗の場所はJR三鷹駅南口から徒歩3分。

同駅の周りは特にロータリーを中心に、現在、再開発が着々と進んでいるところ。が、駅前から少し遠ざかれば、昭和の雰囲気が色濃く漂うスポットが数多く残る。

「すず鬼」が入居する飲食店街「味の散歩道」も、そんなノスタルジックな空間のひとつ。公団アパートに掲げられた「味の散歩道」の黄色い看板は地域のランドマーク的存在。その看板の下を潜り、地下へと続く階段を降りれば、店舗はすぐ目の前だ。

同店を切り盛りする鈴木店主はこれまでに、都内のラーメンシーンを彩る数々の人気店を立ち上げてきたすご腕。

その実力の確かさは、食べ手のみならず、同業者である作り手からも折り紙付きであるが、そんな店主が、夜営業専門店として、19年11月に始動させたのが、「スタミナ満点ラーメンすず鬼」。

「すず鬼」が1日の営業を開始するのは、日もとっぷりと暮れた18時45分から。売り切れない限り、午前0時まで営業する。特に東京西部から都心に通勤するサラリーマンにとっては、感涙ものの営業時間帯だろう。

同店が手掛ける麺メニューは、「スタ満ソバ」と「辛いスタ満ソバ」の2種類。基本メニューは「スタ満ソバ」だ。

スープをひと口すすれば、ガツンと濃密なしょうゆダレのうま味が口内の隅々にまで拡がり、その後、ニンニク油の香味が、ふわりと鼻腔へと突き抜ける。豚のコクを、うま味を構成する土台として据え、重厚さを感じさせる味わいへと仕上げたセンスもさすが。

スープに合わせる麺は自家製。福島県のご当地麺「白河ラーメン」の麺に用いる小麦と二郎系ラーメン御用達の小麦「オーション」をブレンドし、硬めにゆで上げた極太麺はすすり心地、かみ心地、風味のすべてが絶賛に値する。

鈴木店主の力量の高さは重々承知していたが、「スタ満ソバ」の完成度は、そんな想定をも軽々と上回るものだった。仕事帰りに立ち寄りたいラーメン店の最有力候補のひとつだろう。

(ラーメン官僚 田中一明)

田中一明
1972年11月生まれ。高校在学中に初めてラーメン専門店を訪れ、ラーメンに魅せられる。大学在学中の1995年から、本格的な食べ歩きを開始。現在までに食べたラーメンの杯数は1万4000を超える。全国各地のラーメン事情に精通。ライフワークは隠れた名店の発掘。中央官庁に勤務している。

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