ガシッとした大型のパイロットウォッチは当然ながら男らしいスタイルと相性がいい。それをあえて寛ぎのアクセントにしてしまうのが大人の流儀である。
袖口の武骨な存在感でニットの上質さが際立つ
視認性や耐久性、操作性を高めるためにインパクトある大型ケースを採用したパイロットウォッチは、昔から時計の一大カテゴリー。IWCやブライトリング、オリスといった名門勢の多くがメカニズムやデザインを熟成させながらブランドの柱として大切に作り続けており、別段航空ファンでなくとも憧れを抱く人は多い。レザーアウターやジーンズなどと相性が良いのも魅力で、ラギッドなカジュアルスタイルを好む人にはうってつけのジャンルと言える。
反面、綺麗め方向のスタイルには浮いてしまうことも多いが、装い次第ではその武骨な雰囲気がコーデの絶好のポイントとして機能することも。たとえば極上のカシミアニットにグレースラックスを合わせるような品と寛ぎ感を両立した着こなしに、あえてIWCの「ビッグ・パイロット・ウォッチ」を着けてみる。上品一辺倒に終わらず、冒険心や遊びを大切にする、大人ならではの余裕ある装いへと変化する。あえて、大型にこだわり、主張するところでは主張する、全体は上品に包み込む。その外しのバランスが、装いセンスに奥行きを生み出してくれる。
【 「型破りの流儀」具体策 】
武骨なテイストにリッチな素材で大人の余裕を加える

■IWC/アイ・ダブリュー・シー ビッグ・パイロット・ウォッチ
1940年代にドイツ空軍に納入した高精度航空時計に端を発するシリーズの最新作。軟鉄製インナーケースで耐磁性を高めた大型ケースには、ペラトン式自動巻き機構を採用した自社製Cal.52110を搭載し、7日間の駆動時間を実現。自動巻き。径46.2mm。SSケース。サントーニ社製カーフストラップ。 145万5000円(IWC)

【 「ビッグパイロットウォッチ」の基本コーデはこちら 】
レザーアウターなど男気コーデにジャスト
パイロットウォッチは出自が出自だけに、レザージャケットなど男らしいアウターとすこぶる相性がいい。ただしあまり本気仕様のフライトジャケットに着けるとまんまパイロットのコスプレ風に。写真のように全身の色使いをシックにまとめるなど都会的な着こなしが求められる。


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