効果は? 「深い睡眠」長くするヘッドギア試してみた

フィリップスが発売した「SmartSleepディープスリープ ヘッドバンド」
フィリップスが発売した「SmartSleepディープスリープ ヘッドバンド」

フィリップスから2019年11月26日、睡眠の状態をセンサーで測定する「SmartSleep(スマートスリープ)ディープスリープ ヘッドバンド」(以下「スマートスリープ」)が発売された。頭部に装着するデバイスで、「深い睡眠」に入ると耳元で音楽を流し、深い睡眠の持続をサポートする。また、スマホのアプリから睡眠の状態や質をチェックできる。

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日本人の睡眠時間は短い。経済協力開発機構(OECD)加盟国中で最低レベルで、睡眠6時間未満の割合は全体の約40%、4700万人にも及ぶ。本人に自覚がない「睡眠不足」も存在する。2017年に話題になったスタンフォード大学のウィリアム・C・デメント教授が提唱した「睡眠負債」は、潜在的な睡眠不足が日々少しずつ蓄積された状態のことで、本人には睡眠不足の自覚がないものの、仕事のパフォーマンスや日常生活での活力が低下し、さらにはがんやうつ病など重篤な病気にもつながる。

厚生労働省の2015年調査によると睡眠時間6時間未満の人は39.5%

そんな中、14年の年月をかけ睡眠領域でのソリューション開発を行ってきたフィリップスが提唱するのが、深い睡眠の「質」改善だ。

脳波をセンサーで感知し深睡眠を強化する

睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠が交互に繰り返され、俗に「深い眠り」と言われるノンレム睡眠は、細胞の新陳代謝が行われ、脳を休止し疲労を取り除く大事な時間帯だ。中でも最も深い睡眠に達し、心拍数・呼吸が安定し筋肉がリラックスした状態が「深睡眠」で、脳波の振幅も大きくゆったりした「徐波(スローウエーブ)」となることから、徐波睡眠とも呼ばれる。

「スマートスリープ」は、その深睡眠を強化することを目的に開発された。

額と左右の耳後方の計3箇所のセンサーで脳波を測定する

睡眠の深さをセンサーで測定し、深睡眠に入った段階で、独自アルゴリズムによって作り出された500~2000Hzの音(オーディオトーン)を内蔵スピーカーから発生させる。これによって徐波の振幅が大きくなり、深睡眠の持続時間も長くなる。音量は睡眠状態にあわせ自動調整され、体が慣れてしまわないよう高さも毎回変化させているという。

睡眠グラフ下の水色部分がオーディオトーン発生箇所

フィリップスによると、2週間の利用で70%のユーザーが「日中の疲労感が軽減した」「より活力がわいてきた」「翌日をスッキリした気分で過ごせる」などの効果があったと回答したとのこと。

目覚めた後は、専用スマホアプリ「SleepMapper(スリープマッパー)」によって睡眠状態・スコアを確認できる。時間ごとの睡眠段階がグラフで表示され、オーディオトーンの発生回数も表示される。全世界の同年代のユーザーの睡眠の量・質との比較なども可能だ。

「睡眠の質」については従来、朝起きた時のスッキリ感もしくは気だるさで主観的に判断するしかなかった。この製品を利用することで質についても客観的な数字・グラフで理解できる。

睡眠の質改善には起床時に太陽光を浴びる、コーヒーを飲む時間帯に留意する、適度な運動など様々な方法があるが、試行錯誤しながらスマートスリープで検証を重ねれば、自身に最適な方法を見つけ出すことも期待できるだろう。

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