プレゼンスコンサルタント 丸山ゆ利絵

プレゼンスコンサルタント 丸山ゆ利絵

「ベージュのカシミヤ混風ウールジャケット、黒のタートネックセーター、薄いベージュのパンツ、濃いブラウンのローファーというコーディネートのマネキンを見て、きれいに合わせてあるなと思い、トータルの価格を見たら意外とリーズナブル。あれこれ迷ってお金を使って買って、コーディネートで苦労するよりも、コーデを丸ごと買ったほうが賢いと思いました」というファッションのプロの話も聞いたことがあります。

「いつでもどこでもスニーカーではね…」

靴はどうでしょう。「最近、皆いつでもどこでもスニーカーなので、ちょっと何とかならないかと思う時があります」。こうした意見は結構お聞きします。

「服とのコーディネートも考えずに、ラクだからと履いているのは、大人としては少し物足りなく感じます」

「キレイなレザースニーカーなどはまだわかりますが、履き古したスニーカーをホテルにも平気で履いていっちゃう人は恥ずかしい」

車の旅行ではドライビングシューズがお薦め=PIXTA

スニーカーは動きやすく軽く、天候の変化などにもある程度対応できることから、旅行に最適というのは誰もが認めるところです。ただ、服との合わせ方に配慮がなく、場所もわきまえていないと感じると、厳しい意見が生まれるようです。

靴に関する「うれしかった」話には、こんなものもあります。

「車での旅行でヒモ無しのドライビングシューズを履いていたんです。全身シックにキマっていて、靴も運転用の王道のもの。知的でリッチなイメージでした」

「食事場所はそのときの気分で決めようと相談していました。彼は履いていたスニーカーとは別に、きれい目のスリッポンを持ってきていました。『食事する場所によっては靴を変えないとね』と。自然にそういうことを考えられる人なんだと感心しました。私に恥をかかせないように気を使ってくれたのだとも感じて、うれしかったですね」

女性はやはりよく見ていることがわかりますね。また、コーディネートを気づかい、周りの人に配慮するような男性は、やはり女性にとっても印象深いのだなと思います。

いかがでしょうか。旅行の服装ひとつとっても、何を着て、何を持っていくかには、その人のバランス感覚と同時に周囲への配慮の仕方が出てきます。スタイルやアイテムに気を使い、見た目も頼りがいある人でいてください。

丸山ゆ利絵
 ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

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