第2講は「成功の講義」。自分自身が成功への武器と経済的安定をどのように手に入れたかを語る。「下層階級上層部中間層」で勉強にも仕事にも熱心ではなかった著者が何とか大学を卒業したエピソードや自らの起業経験から得た起業家の条件の話など、実際的なアドバイスが体験的に語られる。「よい従業員になれ」といった自分とは正反対の生き方をも推奨しているところがこの少しひねくれた著者の面白いところだ。

3講が「愛の講義」、そして4講が「健康の講義」。「人生で最大の幸せとは家族と仕事の成功を分かち合うこと」というシンプルな哲学が披露される。「『最期の家』に投資せよ」「親を看取る9つの心得」など、残酷な現実を生き抜いて精神的充足を得るアドバイスが語られていく。

「入荷してひと月ほどたったが、ずっとランキング上位が続いている。きつい言い回しが多いけれど、そこがこの本の持ち味。そのきつさで買われているのかも」とビジネス書を担当する岡崎史子さんは話す。

『反日種族主義』は在庫切れ繰り返す売れ行き

それでは先週のランキングを見ておこう。今回はベストテンまで紹介する。

(1)1分で相手の心をつかめ阪井裕樹著(コスミック出版)
(2)「おしゃれが好き」を仕事にして私らしく稼ぐ方法井上史珠佳著(かんき出版)
(3)反日種族主義李栄薫編著(文芸春秋)
(4)2030年の世界地図帳落合陽一著(SBクリエイティブ)
(5)起業1年目の集客の教科書今井孝著(かんき出版)
(6)1兆ドルコーチエリック・シュミットほか著(ダイヤモンド社)
(7)日本の論点2020~21大前研一著(プレジデント社)
(8)時間革命堀江貴文著(朝日新聞出版)
(9)投資家みたいに生きろ藤野英人著(ダイヤモンド社)
(10)ニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS(ハピネス)スコット・ギャロウェイ著(東洋経済新報社)

(三省堂書店有楽町店、2019年11月18~24日)

店頭の実売でトップなのは3位の『反日種族主義』。韓国の歴史認識の誤りを韓国の研究者グループが検証した話題の本で、訪れた日は在庫切れだった。岡崎さんによれば、「3ケタ単位で入れているのに、すぐ在庫がなくなる」売れ行きという。4位は人気の著者が地図を使いながら世界と未来について語った本だ。

6位はグーグルのエリック・シュミット氏、アップルのスティーブ・ジョブズ氏、アマゾンのジェフ・ベゾス氏らのエグゼクティブコーチを務めたビル・キャンベル氏の哲学やコーチング手法をまとめた本だ。7位は毎年この時期に発売される大前研一氏の経済予測本。8位にはホリエモンこと堀江氏が自ら実践する時間術をまとめた本が入った。9月の発売で息の長い売れ筋だ。9位には、本欄「投資家みたいに生きろ 運用のプロが説く思考と習慣」で取り上げた、運用のプロによる生き方本が入り、今回紹介した幸福論は10位だった。

(水柿武志)