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2階のビジネス書売り場では売れ筋を集めた平台に4列で展示する(三省堂書店有楽町店)

2階のビジネス書売り場では売れ筋を集めた平台に4列で展示する(三省堂書店有楽町店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は2~3カ月に一度訪れる準定点観測書店の三省堂書店有楽町店に、2カ月続けて訪問してみた。ベストテンで見ると、新顔が7冊。新刊への反応が早い駅前立地の書店らしい、入れ替わりの激しさだ。そんな中、書店員が注目するのは、グーグル、アマゾンなど「4強」が支配する世界を分析した米国の経営学者が一転、現代の人生戦略を説いた自己啓発書だった。

GAFA論の著者が考える「幸福」とは

その本はスコット・ギャロウェイ『ニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS(ハピネス)』(渡会圭子訳、東洋経済新報社)。ギャロウェイ氏はGAFA(グーグル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、アップル)を題材に『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』を書いた米ニューヨーク大学(NYU)スターン経営大学院の教授。同書は2018年に日本でベストセラーになった。9つの会社を起業したシリアルアントレプレナー(連続起業家)としても知られる。

副題には「GAFA時代の人生戦略」とある。テーマはタイトルどおり、ずばり幸福論と言っていい。著者はスターン校でブランド戦略を教えているが、最後の3時間は「幸福の計算式(アルジェブラ・オブ・ハピネス)」というタイトルで講義するという。「成功するには何をすればいいのか」「自分の野心と人としての成長の折り合いをどうすればつけられるのか」……。こうした問題を話し合うその3時間の詳細を書いたのが本書だ。

学歴を手に入れ都市に出よ

第1講から第4講まで4つの章で構成する。最初は「幸福の講義」。幸福度は年齢で変わるといい、「20代半ばから40代半ばまでは、容赦のない現実を生きなければならない」と突き放す。「若いうちは働け」「汗をかき、体を鍛えよ」と厳しめの教えが続く一方、何より重要なのは「人生をともにするパートナーを選ぶこと」と恋愛指南も怠らない。そして成功の方程式は「若いうちに学歴を手に入れ、都市に出ること」と地域間格差や学歴格差にも現実的な目を向ける。

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