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ニューヨークの朝食の女王 日本人も料理に冒険して

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NIKKEI STYLE

米ニューヨークの早朝風景を確実に変えた女性がいる。「ニューヨークの朝食の女王」の異名を持つレストラン「サラベス」のオーナー、サラベス・レヴィーンさんだ。1981年に市内のアッパーウエストへ1号店を開店して以来、フレンチトーストやエッグベネディクトなど健康的で風味豊かな朝食メニューを提供し、味に敏感なニューヨーカーの人気を集めてきた。現在は日本など世界18カ店舗を展開している。サラベスさんに聞いた。

――人気メニューにエッグベネディクトがあります。ただ食べ方が日本人には難しい。サラベスさんはどうしていますか。

お客様が、皆さん好きな方法でナイフを入れてくれたらよいと思います。参考に私の場合は、まず静かに上の半熟卵の中央を切ります。少し開いて黄身を流しパンになじませていきます。次にパンを4等分にします。一つひとつを目を閉じ神経を舌に集中させて味わいます。

――フレンチトーストはどうしましょう。

メープルシロップを少しずつかけることですね。最初に全部かけてしまうと生地がビショビショになって香ばしさが消えてしまいます

――サラベスさんは、家伝のレシピで作るフルーツスプレッド(果物の甘味を生かした砂糖控えめのジャム)から始め、次にベーカリー。さらに朝食を提供するレストランを育ててきました。ベーコンエッグにブラックコーヒーといった以前の米国スタイルとは全く違うスタイルを生み出しました。現在も新メニューが増えています。

今日も東京のデパ地下に行って、素材や総菜を見ていました。そうした時に電気のようなものが走って、新しいアイデアが生まれます。机の前に座って考えるよりも、歩いていたりお店のシェフと話していたりするときの方が、ひらめきます。

――ニューヨーカーは洗練され、知的であることを好むと言われます。世界で最も味に厳しい街のひとつであるニューヨークで成功するのは、ほかの都市とはまた違った重みがあります。秘訣は何だったのでしょう。

ニューヨーカーは常に変化に敏感で、新しいフレーバーやスパイスを取り入れるのに積極的です。私の店のシェフも、色々なものを変えてきています。しかし美しくシンプルなものは飽きがきません。長い経験からすると、人気の商品は皆それを食べたくて戻ってきてくれます。

――サラベスさんにとって料理におけるイノベーションとは何でしょうか。IT(情報技術)業界のように「破壊的」なイノベーションも必要なのでしょうか。

東京に来る直前にも、ブリオッシュの生地を使ったデニッシュの新商品を作って、店に出しました。まだ商品名も決まっていないのですが。ただブランドのコンセプトが一貫していることが大事で、そこからの広がりがイノベーティブであるべきです。

レストラン経営で重要なのはconsistency(一貫性)です。新規よりもリピーターのお客様をつかむことです。料理の質が一定して、料理はシンプルであっても、毎回食べて同じ味であることが必要です。

私はよく新しいレストランを開拓します。最初に行っておいしかったら、2回目も同じ料理を注文します。最初よりも味が落ちていると思ったら、3回目は別の料理を頼みます。そうしてレストランの料理の質を確かめています。3回目も感心しなかったら、お気に入りリストから削除します。

――食事に対する考え方は世代によって変わりますね。

今の若い世代は食事に時間も手間暇もかけません。1時間半かけて美味を楽しむことは少ないし、自宅でもデリバリーで済ませてしまうことが多くなっています。ニューヨークでは若者向けのメニューを色々試しています。

ベーカリーでは、より簡便に済ませられるように紙の食器でサービスすることも始めていて、良い意味での簡素化でイノベーティブにやっていくことも考えています。場所がらオフィスワーカーの方達も多いので、スピードを重視してもっと多くの人に食べてもらうことも意識しています。

――日本に初出店して7年、現在は東京・大阪・名古屋に5店舗展開しています。日米の客の違いはありますか。

以前より日本のお客様は食に対する冒険心が豊かになってきていると感じています。食べたことのないメニューにどんどん挑戦しています。ニューヨークのお客様は、肉や野菜がどこから来たかの履歴を非常に注意するようになりました。食の安全に対する関心が高まっています。日米のお客様は接近していますね。

――今もシェフとして厨房に立ちますね。

11月から1月までは繁忙期なのでほぼ毎日店に出ます。昔から早起きしてベーカリーで働いていたので目覚ましは要りません。週に3日は朝7時半に店に出て、帰宅は夜7時を過ぎます。デスク仕事ではなく、料理を作り、菓子を作り、パンを焼き、料理人を指揮して清掃もします。器具の修理を頼むのも自分です。器具について一番熟知しているので業者さんに一番的確に説明できます。

休みを取れといわれますが仕事が楽しみであり生きがいになっています。それでも時間が取れれば郊外のセカンドハウスで孫らと会ったりガーデニングをしたりしています。

――忙しくても非常に健康そうに見えます。秘訣は何でしょうか。

私は今76歳です。常には働き、動き、忙しくしていることです。頭を使い、若い人たちに囲まれていることです。

(松本治人)

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