手作りタクアンがつなぐ 健康・友人・冬の豊かな時間

手作りタクアンが取り持ってくれる縁もある(画像はイメージ=PIXTA)

農家のおばあさん達は、野良仕事の手を休めては、互いに持ち寄った手作りタクアンをつまみによくお茶を飲む。体験から得た健康の知恵なのだなあとつくづく感心する。

私が那須に移住した時、地元の農家の奥さんと友達になれたのも、奥さんの手作りタクアンがきっかけだった。素朴な味がおいしくて、おしゃべりしながらポリポリしているうちに一皿平らげてしまったのを大笑いされたのだった。

あれから行く先々で手作りタクアンを食べさせてもらったが、どれ一つとして同じ味のものはなかった。奥が深いものなのだな。タクアンとは。

さて、倉庫から出したヒーターは、ほこりを払ってからまず脱衣所に一つ。それから自分の部屋の、読書用椅子の足元に一つ置いた。これで、たまっていた本を読みふける態勢が整った。

東京で忙しく過ごしている分、那須の自宅では、できるだけゆっくり、じっくり時間を使うようにしている。この切り替えが、私の人生を支えていると言ってもいい。田舎暮らしをする前は、忙しすぎる毎日のせいで、体も心もすっかり疲れきってしまっていたから。それに、那須の山では吹きつける北風で外に出られない日もあるから、家の中でのお籠(こ)もりのためにも、楽しみは多い方が良い。

長くなった人生に何冊の本が必要なのかはわからないが、夢中になって読める一冊があるだけで、時間の豊かさはずいぶんと増すのではないだろうか。特に冬は。

さあ、どの本を読もうかな。あ、その前にタクアンとって来よ。

高木美保(たかぎ・みほ)
1962年生まれ、東京都出身。84年、映画「Wの悲劇」でデビュー後、ドラマ「華の嵐」の主役をはじめ、NHK大河ドラマ等に出演。またバラエティー番組にも挑戦し、人気を集める。98年11月、自然と共にある生活を求めて、栃木県那須高原に住まいを移し、農業にも取り組む。現在は芸能活動に加え、講演や執筆業など幅広い活動を展開。著書多数。
「健康」「お金」「働く」をキーワードに、人生100年時代を生きるヒントとなる情報を提供する「ウェルエイジング」を始めました。
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